アレジオン錠20（医療用医薬品）は市販で買える？

市販薬としてアレジオン錠と同等のものが販売されています。

医療用医薬品の「アレジオン錠」と同じ有効成分を同量配合した薬です。
花粉やハウスダストなどによる鼻水、鼻づまり、くしゃみの症状を緩和します。鼻のアレルギー症状には使うことができますが、医療用とは異なり、喘息や蕁麻疹には使用できませんのでご注意ください。

医療用医薬品と同じく、有効成分「エピナスチン」を20㎎含んでいます。1箱40錠入りで、1錠当たりのコストが比較的安いです。花粉シーズンの間、飲み続ける方にはおすすめといえます。

医療用医薬品の「アレジオン錠20」について、効果や使い方をご紹介します。

「アレジオン錠20」は、有効成分「エピナスチン」を20㎎含有しています。

エピナスチンは第2世代の抗ヒスタミン薬という種類の薬で、眠気、口の渇きといった副作用が少ないです。また、効果の持続時間が長く、1日1回の服用で24時間効果を発揮します。学校や仕事のある方でも、使いやすい薬といえるでしょう。ただし、体調や体質によっては眠気を感じることもありますので、自動車等の運転には注意が必要です。

アレジオン錠は、抗アレルギー作用と抗ヒスタミン作用の2つを持ち、アレルギー性鼻炎の症状をしっかりと抑えます。

抗アレルギー作用というのは、アレルギー症状の原因となる「ヒスタミン」が体内で放出されないようにブロックする働きです。アレルギー物質そのものが出てこないようにするので、症状の緩和が期待できます。
それでも、ヒスタミンの放出を完全に抑えることはできません。ヒスタミンは、体内で「受容体」と呼ばれるアレルギー症状のスイッチを押します。このスイッチが押されると、鼻水やくしゃみといったアレルギー症状が出る仕組みです。
抗ヒスタミン作用は、放出された「ヒスタミン」がアレルギー症状を起こすスイッチを押さないよう、スイッチの周りでブロックする作用のことをいいます。

医療用医薬品のアレジオン錠は、いくつかの病気・状態に対して効果があります。

・気管支喘息
・アレルギー性鼻炎
・じん麻疹、湿疹・皮膚炎、皮膚そう痒症、痒疹、そう痒を伴う尋常性乾癬

ほかの抗ヒスタミン薬と比べ、気管支喘息に使えるというのが特徴です。
市販薬の場合は、アレルギー性鼻炎薬にしか使用できません。喘息や蕁麻疹、湿疹、皮膚炎などは、治療の必要なほかの病気との区別する必要があるためです。

アレジオン錠は、病気によって使う量が異なります。

アレルギー性鼻炎の場合は、1回10〜20mgを1日1回服用します。
気管支喘息、じん麻疹、湿疹・皮膚炎、皮膚そう痒症、痒疹、そう痒を伴う尋常性乾癬に使用する場合は、1回20mgを1日1回です。
何時でも、ご自身の忘れないタイミングを選びましょう。また、必ずしも食後である必要はありません。

医療用医薬品のアレジオン錠20は、他にも2種類の剤形が存在します。

【内服薬】
・アレジオン錠10
1錠中に有効成分のエピナスチンが10mg含まれたものです。アレルギー性鼻炎に使う場合や、体格によって減量したい場合にはこちらを選ぶことがあります。

・アレジオンドライシロップ１％
水に溶かして飲むドライシロップタイプ（粉薬）です。3歳以上のお子さまで、体重に合わせて量の調節が必要な場合などに使われます。少し苦味がありますので、ヨーグルトやアイスクリーム、牛乳などに混ぜると飲みやすいです。

【外用薬】
アレジオンと同じ有効成分「エピナスチン」を含んだ点眼薬もあります。

・アレジオン点眼液0.05％
アレルギー性結膜炎に使用します。1日4回、1回1滴ずつ点眼してください。

・アレジオンLX点眼液0.1％
長く効果が続くタイプの点眼液です。1日2回でよいので、仕事や学校のある人でも使いやすいでしょう。

アレジオン錠は比較的誰にでも使用できる薬ですが、いくつか気をつけたい点もあります。注意点を守り、安全に使用しましょう。

季節性のアレルギー性鼻炎の方は、花粉が飛び始める前から、シーズン終了まで服用を続けることが望ましいです。あらかじめ内服を始めておくことで、症状のピークを抑えることができます。

アレジオンは、抗ヒスタミン薬の中では比較的眠気の少ないものですが、体質や体調によっては眠気を感じることもあります。
車や自転車の運転、高所での作業などには十分注意してください。少しでも眠気があるなと感じたら、運転などは控えるようにしましょう。

妊婦・授乳婦の方は、アレジオンを飲む前に医師に相談しましょう。
お腹の中の赤ちゃんへ成分が渡ってしまうことがあります。また、母乳を通して赤ちゃんがアレジオンの成分を摂取してしまうかもしれません。
妊娠中・授乳中でも使用できるアレルギー性鼻炎の薬はありますので、我慢せず耳鼻科等でご相談ください。

腎機能の悪い方は、アレジオンの血液中の濃度が高くなってしまう場合があります。思わぬ副作用を起こすことがあるため、注意してください。ご高齢の方は、医師から腎臓が悪いと指摘されていなくても、年齢とともに腎臓の働きは落ちているものです。
一時的に市販薬を使用する分にはよいですが、長期的に使用したい場合は病院でご相談ください。

今回は、アレルギー性鼻炎などに使われる医療用医薬品「アレジオン錠」について、その効果や使い方、注意点をまとめました。
アレジオンは、どなたでも比較的安全に使用できる抗ヒスタミン薬です。1日1回の服用で眠くなりにくい薬のため、学校や仕事のある日でも使いやすいといえます。
市販薬でも同様のものを購入できます。アレルギー性鼻炎の症状でお悩みの方は、試してみてはいかがでしょうか。