口臭の原因は?対策について解説!
「どんなに歯を磨いても口臭がする」とお悩みではありませんか?周りから指摘されたり、臭いが自分で気になったりといろいろな方がいるかと思います。
口臭といえば口や歯に問題があると思われがちですが、実はほかにも原因があるのをご存知でしょうか。なかには、口臭がないのに自分の臭いに悩んでいることもあります。
今回は口臭を引き起こす3つの原因と、それぞれの対策方法について見ていきましょう。
口臭の4つの原因とは?
口臭の原因には、次のようにおもに4つの種類があります。
生理的口臭
生理的口臭とは、寝起きや空腹時などに生じる口臭のことです。誰にでも起こりうるもので、決して不潔だから臭うというわけではありません。
寝起きや空腹時は、口内で細菌が増殖しているため口臭が発生しやすくなります。臭いの原因となる揮発性硫黄化合物という物質を細菌が作り出すためです。
緊張すると口臭がきつくなるのは、緊張により口の中が乾燥して唾液が流れにくくなり、細菌が繁殖しやすくなるためです。
心理的口臭
心理的口臭とは、口臭は発生していないのに自分自身では臭っていると思い込むことによる口臭です。口臭検査を行っても数値には問題ないのに自分では臭っていると思い、過度に口臭を気にするようになる方もいます。
自臭症とも呼ばれており、精神的に不安定な方やなんでも自分のせいだと思い込みやすい方で発症しやすいことが特徴です。
病的口臭
病的口臭は、なんらかの病気が原因で起こる口臭のことをいいます。たとえば歯周病やドライマウス、糖尿病や胃腸炎、蓄膿症が代表的な原因疾患です。これらの病気を治療することで口臭も改善されていきます。
外因的口臭
臭いが強いものを口に入れたときに発生する口臭のことです。ニンニクやニラ、玉ねぎや納豆などが口臭の原因となります。
生理的口臭の原因と対策
生理的口臭は病気ではないため、医療機関での治療は必要ありません。ただし、口腔内を清潔に保つことで口臭をやわらげることができます。
気になる方は、歯磨きやデンタルフロスなどの方法を指導してもらうとよいでしょう。
起床時の口臭
起床時に口臭がしやすいのは、唾液の量が低下して口腔内が乾燥しやすいためです。乾燥を防ぎ、朝起きたら口腔内を清潔にすることで口臭を改善できます。
寝る前と起きた後に歯磨きをしっかり行い、舌が汚れているようでしたら舌磨きも行ってください。寝る前にお水をコップ1杯飲むのもおすすめです。
「モンダミン モーニングクリア」という、寝ている間に増殖した菌を殺菌する朝用のモンダミンを使用するのもよいでしょう。
疲労・ストレスによる口臭
まずは疲労やストレスを溜めないのが一番です。とはいえ、そう簡単にできることではありません。
疲労やストレスは唾液の量を低下させるため、こまめに水分補給を心がけることが大切です。ガムを噛んで唾液の分泌を促すのもよいでしょう。
空腹時の口臭
空腹時は、唾液が減少しているほか、膵液が胃で分解されてガスが発生しています。朝食を抜くと口臭がきつくなるといわれるのは、このためです。
食事を摂ると自然に改善されるので気にしすぎる必要はありません。すぐに食事を摂れない場合は、水分を多めに飲むようにしてください。
高年齢の人に見られる口臭
高齢になると唾液の分泌量が低下するため、細菌が繁殖しやすくなります。また、虫歯や歯周病があったり、入れ歯の洗浄が不十分だったりなども口臭が発生しやすい原因です。
胃腸の働きも落ちていることが多く、口臭がきつくなりやすい環境になります。こまめに水分を摂り、歯医者に通って歯を定期的に診てもらうようにしましょう。入れ歯を使っている方は、毎日しっかりと洗浄を行ってください。
心理的口臭の原因と対策
自臭症ともいわれる心理的口臭は、実際は口臭がないにもかかわらず臭いが気になってしまうことです。本当に口臭があるのかを歯医者で調べてもらい、自分は臭っていないということをまずは意識してもらう必要があります。
精神的な不安から自臭症になる方もいるため、精神科や心療内科での治療も有効です。
病的口臭の原因と対策
病的口臭には、大きくわけて「口腔由来の口臭」と「全身由来の口臭」とがあります。
口腔由来の口臭
• 歯周病
• 虫歯
• ドライマウス
などが原因で起こる口臭です。とくに注意したいのは歯周病でしょう。初期は自覚症状がなく、出血してから気づくケースが多く見られます。口腔由来の口臭の原因としてもっとも多いといわれているのが歯周病です。
歯のクリーニングを行い、正しいブラッシング指導を受け、歯周病を予防・改善しましょう。歯周病を放っておくと歯槽膿漏といって歯茎が炎症を起こして膿が出る状態になります。
このような場合は、歯槽膿漏に効果がある「アセス液」や「クリーンデンタルN」などを使うと症状がやわらぎやすいでしょう。
全身由来の口臭
• 慢性鼻炎
• 副鼻腔炎
• 胃潰瘍
• 糖尿病
• 肝炎
全身由来の口臭になる原因としては、上記のものが代表的です。口臭の原因となる病気がわかっている場合は、治療を行いましょう。いくら歯を磨いても口臭が改善しないような場合は、調べてもらうと何か原因が見つかることがあります。
外因的口臭の原因と対策
ニンニクやニラなど臭いが強いものを食べたときに起こる口臭は、一時的なものに過ぎません。食後すぐに誰かと会う予定がある場合は、歯磨きをし「ブレスケア」を使うなどして臭いのケアを行いましょう。病気ではないため、とくに治療は必要ありません。
まとめ
口臭の原因には、おもに次の4つがあります。
• 生理的口臭
• 心理的口臭
• 病的口臭
• 外因的口臭
このうち、治療によって改善できるのは心理的口臭と病的口臭の2つです。生理的口臭は誰にでも起こるものなので、特別な治療は必要ありません。ただし、歯磨きやデンタルフロスなどの方法を指導してもらうことで、口臭が改善することがあります。
外因的口臭の場合もニンニクやニラなどによる一時的な口臭のため、治療は不要です。心理的口臭や病的口臭は治療によって改善できますので、気になる方はまず歯医者を受診しましょう。口臭の原因に応じて、その後は精神科や内科などで治療を行っていくことになります。