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お薬コラム
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更新日:2022/03/12
風邪(総合感冒薬)

市販で販売されている風邪薬って、種類が多くて何を選んだらいいのかわからない。
家に風邪薬を備えておきたいけど、どれがいいのだろう?

 

風邪薬は薬局やドラッグストアの棚にさまざま種類が並べられており、自分の症状にはどの薬があっているのかわかりにくいですよね。実際に、風邪薬は症状にあったものを選ぶことが大切です。また、セルフメディケーションとして、軽い症状のときに対処することで、早めに症状を抑えられます。

 

今回の記事では、実際に薬局やドラッグストアに並んでいる「風邪薬」「総合感冒薬」を選べるような記事になっています。風邪の解説から、おすすめの総合感冒薬、受診する必要のある症状などを解説しています。ぜひ、自分にあった風邪薬を見つけられるようになってくださいね。

監修薬剤師 ハラクロ
薬剤師ライター 中森 彩斗

風邪とは?原因?症状?

そもそも風邪はどんな病気なのでしょうか?風邪の原因は、ほとんどウイルスです。
ウイルスが鼻腔や咽頭に感染することにより、さまざまな症状が起こります。
「かぜ症候群」とも呼ばれています。

主な症状は鼻や喉の症状です。
鼻:鼻水、鼻づまり、くしゃみ
喉:喉の痛み(咽頭痛)

この他にも発熱頭痛全身の倦怠感があります。
風邪の初期症状では、寒気や肩や首筋の凝りなどもあります。いつもは感じないような寒気、肩こりなどから「風邪かな?」と感じる方も多いのではないでしょうか。

総合感冒薬とは?

風邪はウイルスが原因でさまざまな症状が起こると解説しました。
実は、風邪のウイルスに対する薬はありません。風邪をひいたら安静にすることが一番です。では、薬局やドラッグストアで販売されている「風邪薬」「総合感冒薬」とはなんでしょうか?
「総合感冒薬」とは、風邪によって引き起こされる鼻水、喉の痛み、咳、熱などの症状を緩和してくれる薬です。
風邪薬を飲んで、症状がよくなったからと普段と同じ生活をするのではなく、ゆっくりと体を休めることが重要です。

風邪に効果がある内服薬、総合感冒薬、漢方薬(葛根湯、麻黄湯など)

風邪薬を飲んで体を休めることが大切と解説しました。薬局やドラッグストアに風邪薬を選ぶために行くと、さまざまな「総合感冒薬」が並んでいます。パッケージを見ても「熱、のど、鼻に効く」「風邪のつらい症状に」と書かれており、どれを選んでいいのかわからなくなってしまいますよね。

そこで、市販されている「総合感冒薬」の中で、症状別や家族で使用できるものなど、おすすめの市販薬を紹介します。総合感冒薬の多くは「眠気」が出やすい成分を含んでいるため、車の運転には注意が必要です。普段から車を使用する方は、眠くならない製品を選ぶようにしてくださいね。

鼻水症状の辛い方はこれ!
ルルアタックNX(第一三共ヘルスケア):1日3回タイプ
エスタックイブNT(エスエス製薬):1日3回タイプ

鼻水、鼻閉などのつらい鼻症状に効果のある成分を中心に配合した製品です。鼻汁分泌抑制成分、抗ヒスタミン成分などを配合しています。

咳が辛い方これ!
ルルアタックCX(第一三共ヘルスケア):1日3回タイプ

咳や喉の症状を中心に配合した製品です。去痰成分、咳を止める成分、気管支を拡張する成分を配合し、咳を抑え、呼吸を楽にしてくれます。

いろいろ鎮めたい&1日2回タイプが便利!
ルルアタックTR(第一三共ヘルスケア):1日2回タイプ

ルルアタックTRに関しては、バランスのとれた成分で熱、鼻水、咳などの症状を抑えてくれます。また服用回数も、1日2回で済む製品です。日中は忙しくて使用しにくい方にはおすすめの総合感冒薬です。

家族全員に使える風邪薬ならこれ!
ルルアタックFXa(第一三共ヘルスケア):1日3回タイプ

薬を使用できる年齢が「7歳以上」なので、家族全員で使用しやすい風邪薬です。熱を下げる成分を中心にして、鼻水、喉の炎症、咳を抑える成分も配合しています。

風邪に使用する代表的な漢方は2つ
葛根湯エキス顆粒Aクラシエ
「クラシエ」漢方麻黄湯エキス顆粒i

葛根湯と麻黄湯の使いどころは「風邪の引きはじめ」です。寒気を感じる、節々の痛みが出はじめたときに使用するとよいでしょう。また、眠気がでる成分は含まれていないため、車を運転する方も安心して服用できます。

葛根湯と麻黄湯の使い分けは、体が震えるほどの寒気がある場合は麻黄湯と覚えておくとよいでしょう。葛根湯は、体の熱のバランスを整える作用があります。肩や首のこわばりを感じる、頭痛がある方には葛根湯が向いています。

麻黄湯:節々の痛み、全身の震えが来るような寒気、発熱がある場合
葛根湯:肩、首のこわばりから頭痛がある場合

受診勧奨のポイント

風邪に対して症状を軽減する薬はあっても治す薬はなく、安静にすることが大切と解説しました。では、病院に受診するべきタイミングはどのような場合でしょうか?
受診すべきポイントを解説します。

・急激な発熱、寒気と合わせて関節痛の後に起こる高熱
・夜中に目が覚めてしまうような咳がある
・鼻水の色が黄色や緑色に変わった
・市販の風邪薬を一週間程度飲んでも良くならない場合

風邪は自然に症状が消える病気と言われています。ですが、急激な発熱は風邪による症状ではない、体力の低下による別の病気の発症などが考えられます。

普段から心臓や肺などを治療している方も注意して、かかりつけ医に相談してくださいね。

最近では、新型コロナウイルスも十分考えられます。急激な発熱のときには、仕事や学校を休み受診するようにしてください。受診の際に気をつけることは「必ず医療機関に連絡する」ことです。地域で発熱外来が設置されているケースもあるので自治体のホームページなどもチェックしておきましょうね。

まとめ

市販で購入できる風邪薬は多くの種類があります。自分の症状にあった物を店頭で探すのは一苦労です。今回解説した内容と、紹介した「総合感冒薬」を参考に選んでみてください。

風邪の原因はウイルスと解説しました。風邪の症状が出ることは、体がウイルスに対抗している、もしくはウイルスに対抗して体力が低下していると考えられます。風邪の症状があるときは薬を飲むだけでなく、安静にして、栄養・消化の良い食事を摂り、体力を回復させるようにしてくださいね。

 

<参考資料>
・日本呼吸器学会 かぜ症候群
・メルクマニュアル 家庭版 かぜ(感冒)
・メルクマニュアル プロフェッショナル版 感冒
・クラシエ カンポフルライフ 「かぜに一撃!? 麻黄湯の効果と特徴、葛根湯との使い分け」
・ルルアタックシリーズ|風邪(かぜ)にルル|第一三共ヘルスケア
・エスタック(かぜのときに) シリーズ一覧|エスエス製薬
・葛根湯エキス顆粒Aクラシエ
・「クラシエ」漢方麻黄湯エキス顆粒i