二日酔いに効果がある市販薬は?選び方や対処法を解説
せっかくお酒を楽しんだのに、二日酔いになるとすべてが台無しになってしまいすよね。頭痛や吐き気、嘔吐など二日酔いの症状はなかなかつらいものです。しかし、「もう二度とお酒は飲み過ぎない」と心に誓ったものの、何度も二日酔いに苦しめられている方も多いのではないでしょうか。
- そこで役立つのが二日酔いに効果がある市販薬。飲み過ぎないのが一番ですが、困っているときはぜひ活用してみてください。今回は、二日酔いに効果がある市販薬の選び方や、二日酔いになったときの対処方法などを紹介します。
二日酔いとはどのような状態?
二日酔いの明確な定義はありませんが、一般にお酒を飲み過ぎた翌日に起こる不快な症状が出ている状態を指すことが多いでしょう。
一説によると、アルコールが分解されたときに作られるアセトアルデヒドが原因で起こるといわれています。アセトアルデヒドは肝臓で分解されますが、肝臓での処理が追いつかなくなると血中にあるアセトアルデヒドの濃度が上がって二日酔いの症状が出てしまうのです。
また、アルコールがもともともっている胃を刺激する働きや、利尿作用によって脱水状態になることも二日酔いの症状を招く原因となります。そのほか、炎症反応の亢進や生体リズムの乱れ、メタノールの影響なども考えられていますが、明確な原因についてはまだわかっていません。
二日酔いの症状は?
二日酔いで起こる症状は、主に次のとおりです。
• 吐き気
• 頭痛
• だるさ
• 胃痛
• 嘔吐
• 動悸
• 睡眠障害
• うつ気分
二日酔いに効果がある市販薬
二日酔いの対策に使える市販薬には、いくつか種類があります。予防したいのかそれともすでに出ている症状を抑えたいのかなどによって、適切なものを選びましょう。
二日酔いの予防をしたい方
アルコールの代謝は、多くが肝臓で行われます。そのため二日酔いの予防をしたいのなら肝臓の働きをよくしておくことが効果的です。
ヘパリーゼプラスⅡ
肝臓の働きをサポートする肝臓水解物が主成分として配合されています。そのほか、肝臓や胃腸によいイノシトール、滋養強壮効果のあるビタミンなども入っている市販薬です。肝臓は体を動かすエネルギーを作る臓器でもあるため、疲労回復にも効果があります。
レバウルソゴールド
肝臓水解物とウルソデオキシコール酸などが配合された市販薬です。肝臓水解物がアルコールの代謝をサポートし、ウルソデオキシコール酸が胆汁酸の分泌を促進することで肝臓の働きを助けてくれます。そのほか、胃腸の働きを改善するケイヒ末やショウキョウ末が配合されていることも特徴です。
二日酔いの症状を緩和したい方
すでに二日酔いの症状がある場合は、症状の改善に役立つ漢方薬を選んでみてください。
五苓散
体にたまった余分な水分を外に出す働きがある漢方薬です。水分代謝を改善することで、二日酔いの原因となるアセトアルデヒドの排泄を促します。
二日酔いの症状があり、なおかつのどの渇きや尿量減少などの症状がある方に向いている薬です。飲み過ぎによる頭痛にも効果があります。体質に関係なく服用して問題ありません。
黄連解毒湯
お酒を飲むと顔がすぐに赤くなる方、体がほてって熱くなる方に向いている漢方薬です。胃の不快感や頭痛などの症状をやわらげます。二日酔いの症状が出てからはもちろん、二日酔いの予防として飲む前に服用することも可能です。
頭痛の症状が強い方
頭痛がつらい方は、頭痛薬を使いましょう。胃のむかつきがある方も多いと思うので、胃に負担がかかりやすいカフェインが配合されていない頭痛薬を選んでください。
ロキソニンS
主成分としてロキソプロフェンが配合されている頭痛薬です。鎮痛効果が高く即効性にも優れています。痛みをすぐになんとかしたい方に向いているでしょう。
タイレノールA
主成分としてアセトアミノフェンが配合された頭痛薬です。ロキソプロフェンと比べると鎮痛効果はマイルドですが、胃への負担が少なくなっています。そのため、二日酔いで胃の調子が悪く、できるだけ胃に負担をかけたくない方に向いているでしょう。
胃のむかつきがある方
胃のむかつきがとくにつらい方は、胃薬を選んでみてください。お酒を飲むと胃粘膜が刺激されてむかつきが出やすくなるので、胃を保護する効果のある胃薬がおすすめです。
サクロン錠
胃の粘膜を保護する銅クロロフィリン、胃酸を中和する沈降炭酸カルシウムや水酸化マグネシウム、胃酸の分泌を抑えるロートエキスなどが配合されています。胃を総合的に守ってくれる使いやすい薬です。
パンシロンAZ
胃の粘膜を修復するアズレンスルホン酸ナトリウム、胃粘膜を保護するメタケイ酸アルミン酸マグネシウムなどが配合されています。胃酸を中和する成分も配合されているので、飲み過ぎでダメージを受けた胃をいたわるのに効果的です。
ウコンは二日酔いに効果があるの?
結論からいうと、ウコンの二日酔いへの効果ははっきりしていません。あたかも二日酔いに効果があるかのような売り方をされている商品もありますが、効果はあまり期待しないほうがよいでしょう。あくまで補助的なものだと考えて使用してください。
二日酔いになったときの基本的な注意事項
お酒を飲み過ぎたときは、水分補給を心がけることが大切です。水分を摂ることでアセトアルデヒドの排泄を促しましょう。
また、飲酒後はアルコールの利尿作用により脱水状態になり、それが原因で頭痛がすることも少なくありません。そのため、水分摂取によって頭痛の緩和も期待できます。嘔吐や下痢の症状がひどいときは、経口補水液を用いるのもおすすめです。
まとめ
二日酔いになる明確な原因はわかっていませんが、アルコールが代謝された後にできるアセトアルデヒドの蓄積や脱水などが原因だと考えられています。二日酔いの予防をしたい方は肝臓の働きをサポートする市販薬がおすすめです。お酒を飲む前に服用して二日酔いに備えましょう。
すでに二日酔いの症状が出ている方には、症状の緩和が期待できる五苓散や黄連解毒湯などの漢方薬が向いています。頭痛がひどい方は頭痛薬、胃のむかつきがある方は胃を守る胃薬を選ぶのもよいでしょう。薬を使う以外に、水分補給を心がけてアセトアルデヒドの排泄を促し、脱水状態を改善することも大切です。