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お薬コラム
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更新日:2022/11/18

うがい薬の種類とは?使い方の注意点などについて解説。

のどが痛いとき、風邪の予防をしたいときなどに使われるうがい薬。うがい薬を購入しにドラッグストアに足を運ぶと、多くの種類が並んでいるのを目にするかと思います。

 

あまりに種類が多く、どれを選んだらよいのかわからない方も多いのではないでしょうか。そこで今回は、うがい薬に含まれている成分の違いや選び方について解説します。

監修薬剤師 ハラクロ
薬剤師ライター 岡本 妃香里

うがい薬とは?

うがい薬とは、口の中を洗浄したり消毒したりするために使うものです。配合されている成分によって殺菌効果が期待できるもの、炎症を抑える効果が期待できるものなど役割がやや異なります。

うがい薬の使い方

うがい薬には、薄めて使うものからそのまま使うものまであります。薄めて使うものは説明書通りに希釈して使いましょう。

うがい液を口に含んだら、上を向いてガラガラうがいをしてください。のどの奥までうがい液が行き渡るようにするのがコツです。

口内炎や口中の炎症を抑えることが目的の場合は、患部にうがい液がしっかり接触するよう、ブクブクうがいを行います。

うがい薬の使うときの注意点

薄めるタイプのうがい薬は、必ず記載通りに薄めてください。液が薄すぎても濃すぎても十分な効果は得られません。また、うがい液は飲み込まずに必ず吐き出すようにします。

妊娠中の方はポビドンヨードやヨウ素が入ったうがい液の使用はできるだけ避けるようにしましょう。数日程度の使用なら問題ありませんが、漫然と使用すると赤ちゃんの甲状腺機能に影響が出る可能性があります。

市販のうがい薬の種類とは?

うがい薬には、大きくわけて「殺菌効果がメインのもの」「炎症を抑える効果がメインのもの」とがあります。どちらを選ぶかで期待できる効果が大きく変わるので注意しましょう。

ポビドンヨードやヨウ素、セチルピリジニウム塩化物水和物などが配合されているものは殺菌効果があります。
アズレンスルホン酸やグリチルリチン酸二カリウムなどが配合されたものは炎症を抑える効果がメインです。

うがい薬の効能・効果とは?

うがい薬には、おもに次のような効能・効果があります。

• 口腔・咽喉のはれ
• 口腔内の洗浄
• 口腔内・咽頭の殺菌・消毒
• 口臭の除去

配合されている成分によって効能・効果は異なるため、購入前にしっかりとパッケージの記載を確認しておきましょう。

うがい薬の有効成分とは?

うがい薬に配合されている成分は、おもに4種類あります。それぞれどのような効果があるのかを確認していきましょう。

ポビドンヨード、ヨウ素
ポビドンヨードとは、手術やケガなどのときの消毒剤としても使われる成分です。ポリビニルピロリドンという成分とヨウ素(ヨード)から作られます。

うがい薬の色が茶色い場合は、ポビドンヨードかヨウ素が入っていると思ってもらって問題ありません。どちらも強い殺菌効果をもっており、多くの菌やウイルスに対して効果を発揮します。

セチルピリジニウム塩化物水和物(CPC)
うがい薬のほか、トローチや歯磨き粉などにも幅広く使われている殺菌成分です。「CPC」と略して表記されることもあります。優れた殺菌効果をもつことが特徴です。

ポビドンヨードやヨウ素のように、茶色の色はしていません。透明に近いうがい薬の多くは、このセチルピリジニウム塩化物水和物が主成分として配合されています。

アズレンスルホン酸
炎症を抑える働きがある成分です。青い色をしており、痛みや腫れをやわらげる働きがあります。すでにのどに痛みがある方、口内炎などがある方に向いているでしょう。アズレンスルホン酸は塗り薬としても使用されることがあります。

グリチルリチン酸二カリウム
アズレンスルホン酸と同じく、こちらも炎症を抑える働きがある成分です。甘草という生薬から抽出されます。炎症を抑えることでのどの痛みやはれなどを抑えることが可能です。鼻炎薬や胃腸薬、目薬など幅広い薬に使われています。

うがい薬の選び方

うがい薬には殺菌を得意とするものと抗炎症を得意とするものがあります。そのため、目的に応じて自分に合うものを選ぶことが大切です。

のどに炎症がある方

すでにのどの痛みがある方は、アズレンスルホン酸やグリチルリチン酸二カリウムが配合されたものを選びましょう。炎症を抑える効果がある成分が配合されているものを選ぶことで、のどの痛みやはれをやわらげられます。

口臭予防や殺菌効果を期待する方

口臭を予防したい方や殺菌効果を期待している方は、ポビドンヨードやヨウ素、セチルピリジニウム塩化物水和物など殺菌成分が配合されているうがい薬を選びましょう。

ただし、妊娠中の方や授乳中の方は、ポビドンヨードやヨウ素が配合されたものは赤ちゃんに影響が出る可能性があるので、できるだけ控えてください。

おすすめのうがい薬4選

では、どのようなうがい薬があるのか、おすすめの商品をここでは4つ紹介します。

のどのハレがつらい方

パブロンうがい薬AZ

抗炎症作用のあるアズレンスルホン酸が主成分のうがい薬です。アズレンのなかでも抗炎症効果が高いことで知られる、グアイアズレンを使用しています。薄めて使うタイプになっています。約10滴を約100mlの水で薄めて使用してください。

成分 アズレンスルホン酸ナトリウム水和物
効能・効果 ・口腔・咽喉のはれ
・口腔内の洗浄

のどの殺菌、口臭の予防目的の方

イソジンうがい薬

ポビドンヨードが主成分として配合された、昔ながらのうがい薬です。2~4mlを取り、約60mlの水に薄めて使用してください。殺菌や消毒のほか、口臭を除去する効果があります。

成分 ポビドンヨード
効能・効果 ・口腔内およびのどの殺菌・消毒・洗浄
・口臭の除去

パブロンうがい薬C

主成分としてセチルピリジニウム塩化物水和物が配合されたうがい薬です。そのほか、炎症を抑えるグリチルリチン酸二カリウムも配合されています。殺菌効果も抗炎症効果もあるため、さまざまなシーンで使いやすいでしょう。薄めて使用するタイプです。

成分 ・セチルピリジニウム塩化物水和物
・グリチルリチン酸二カリウム
効能・効果 ・口腔内およびのどの殺菌・消毒・洗浄
・口臭の除去

のどのハレ、殺菌の両方を目的の方

浅田飴うがい薬W

抗炎症成分のアズレンスルホン酸ナトリウム水和物と、セチルピリジニウム塩化物水和物の両方が配合されたうがい薬です。殺菌効果と抗炎症効果の両方が期待できます。10~13滴を約100mlの水に溶かして使用してください。

成分 ・アズレンスルホン酸ナトリウム水和物
・セチルピリジニウム塩化物水和物
効能・効果 ・口腔・咽喉のはれ
・口腔内及びのどの殺菌・消毒・洗浄
・口臭の除去

まとめ

うがい薬には、殺菌成分が配合されたものと抗炎症成分が配合されたものとがあります。

風邪の予防や口臭の除去に使いたい方は殺菌成分が配合されたもの、のどのハレや痛みを取り除きたい方は、抗炎症成分が配合されたものを選びましょう。

薄めて使うものがほとんどですので、使い方をしっかり守って使用してください。