bannerbanner sp
お薬コラム
Medication Column List
画像
更新日:2023/01/29

市販薬のリンデロンVs軟膏について薬剤師が解説!医療用リンデロン-V軟膏との違いは? 使用時に注意すべきことは?

「リンデロン」という薬をご存知ですか?病院で処方されることが多いため、名前をご存知の方が多いかと思います。リンデロンは処方してもらわないと手に入らない薬でしたが、2021年2月に市販薬でも購入できるようになりました。

市販でも購入できるようになったことから「医療用と市販のリンデロンは何が違うの?」と疑問に思っている方も多いでしょう。

そこで今回は、医療用と市販のリンデロンの違いについて解説します。市販のリンデロンの選び方や効果についても紹介しているので、こちらも参考にしてみてください。

監修薬剤師 ハラクロ
薬剤師ライター 岡本 妃香里

リンデロンVs軟膏とは?

リンデロンVs軟膏とは、ステロイド成分を含む市販の塗り薬です。医療用のリンデロンは「リンデロン-VG軟膏」「リンデロン-DP軟膏」「リンデロンA軟膏」とやや名前が違うので注意しましょう。

リンデロンVs軟膏は、ステロイド成分であるベタメタゾン吉草酸エステルを主成分として含んでいます。ステロイドには強いほうからストロンゲスト、ベリーストロング、ストロング、ミディアム、ウィークの5種類にわかれており、ベタメタゾン吉草酸エステルはちょうど真ん中のストロングに該当する成分です。

「真ん中ならそこまで効果は高くないのかな?」と思われる方もいるでしょう。しかし、市販薬ではそもそもベリーストロングとストロングに該当する成分は取り扱われていません。市販の場合はストロングからウィークまでの3種類しかないのです。そのため、リンデロンVs軟膏は、市販のなかでは強いタイプのステロイド剤だといえます。

有効成分 ベタメタゾン吉草酸エステル
効能効果 しっしん、皮ふ炎、あせも、かぶれ、かゆみ、しもやけ、虫さされ、じんましん
用法用量 1日1~数回、適量を患部に塗布してください

医療用のリンデロン-V軟膏との違いは?

医療用にはいくつかリンデロンの種類がありますが、ここでは「リンデロンV-軟膏」との違いについて見ていきましょう。有効成分の種類と濃度はどちらもまったく同じです。そのため、医療用を使っても市販薬を使っても効果に差はありません。使い方もまったく同じです。

ただし、効能効果だけは少し違いがあります。市販のリンデロンVs軟膏は一般的なしっしんや皮ふ炎、かぶれなどにしか使えませんが、医療用のリンデロン-V軟膏は乾癬や脂漏性皮膚炎などにも使用できるのです。効能効果がやや異なるため、使用用途によっては、医療用の代わりとして市販薬を使うことはできません。

リンデロンVs軟膏 リンデロン-V軟膏
有効成分 ベタメタゾン吉草酸エステル ベタメタゾン吉草酸エステル
成分量 0.12% 0.12%
効能効果 しっしん、皮ふ炎、あせも、かぶれ、かゆみ、しもやけ、虫さされ、じんましん ・湿潤、びらん、結痂を伴うか、または二次感染を併発している次の疾患:
湿疹・皮膚炎群(進行性指掌角皮症、脂漏性皮膚炎を含む)、乾癬、掌蹠膿疱症
・ 外傷、熱傷および手術創等の二次感染
用法用量 1日1~数回、適量を患部に塗布してください 通常、1日1~数回、適量を塗布する

有効成分ベタメタゾン吉草酸エステルとは?

リンデロンVs軟膏に配合されているベタメタゾン吉草酸エステルは、ステロイドの一種です。ステロイドの強さは5段階にわかれており、ちょうど真ん中に位置するストロングに分類されます。ストロングより上のベリーストロングやストロンゲストの扱いは市販薬ではないため、市販ではもっとも強いランクに分類されるステロイド剤です。

ベタメタゾン吉草酸エステルを含む市販薬には、ほかにベトネベートクリームSやベトネベートN軟膏ASなどがあります。ベトネベートクリームSはリンデロンVsとまったく同じ量が含まれている商品です。
ベトネベートN軟膏ASは、ベタメタゾン吉草酸エステルのほかに、抗生物質であるフラジオマイシン硫酸塩も配合されています。

皮膚の炎症が強いときや、しっしんを早く治したいときにストロングタイプのステロイド剤は役に立つので、これらの商品を覚えておくとよでしょう。

使用時の注意点

リンデロンVs軟膏を使うにあたって、いくつか注意事項があります。

• 傷口には使用しない
• 長期にわたって大量に使用しない
• 漫然と使用を続けない

ステロイド剤には、免疫機能を下げる働きがあるため、傷口の使用には向きません。雑菌が繁殖して感染症を起こす可能性があります。

また、ステロイド剤を大量に長期にわたって使用すると、皮膚が薄くなったり血管が拡張したりすることがあるので注意しましょう。漫然と使用せず、症状が改善した後は使い続けないようにしてください。

リンデロンVsシリーズの選び方

市販で販売されているリンデロンには、次の3つの種類があります。

• リンデロンVs軟膏
• リンデロンVsクリーム
• リンデロンVsローション

どの商品も同じ成分が同じ量だけ配合されているので、効果に違いはありません。どれを選んでも治療効果は同じなので、使いやすさを基準に選ぶとよいでしょう。

リンデロンVs軟膏

軟膏タイプのリンデロンです。皮膚を保護する働きに優れており、3種類あるなかでもっとも刺激が少なくなっています。そのため、皮膚が敏感な方やできるだけ優しいものを使いたい方に向いているでしょう。ただし、ややベタつき感があります。ベタつきが気になる方はクリームタイプやローションタイプがおすすめです。

リンデロンVsクリーム

クリームは伸びがよく、ベタつきがあまりありません。広範囲に塗りたい方、ベタつくのが苦手な方にぴったりです。軟膏と比べると刺激が強めなので、お肌が敏感な方は軟膏のほうが使いやすいでしょう。また、クリームはジュクジュクしている患部に使うとしみることがあるので注意してください。

リンデロンVsローション

ベタつきがなくさっぱりとした使い心地です。すーっと馴染んで吸収されます。頭皮のように毛が生えている場所でも使いやすいことが特徴です。ジュクジュクしているところに使うとしみることがあるので避けましょう。

まとめ

市販されているリンデロンVs軟膏と、医療用のリンデロン-V軟膏は同じ成分が同じ量だけ配合されています。そのため、市販と医療用とで効果に違いはありません。

ただし、認められている効能効果にはやや違いがあるのでしっかり確認してから使用しましょう。リンデロンVs軟膏の主成分はステロイドです。傷口には使えないこと、漫然と使い続けないことに注意しながら使用してください。