骨を強くする市販薬は?
「骨の健康が気になるので市販薬でなにか対策をしたい」
「骨を強くするのに役立つ市販薬を知りたい」
年齢とともに、骨の健康が気になる方が増えてくるのではないでしょうか。病院で指摘されたわけではないけど、何か対策を始めたいと考えている方もいるでしょう。
そこで今回は、骨を強くするサポートとして役立つ市販薬について紹介します。
骨がもろくなっている状態とは?
「骨がもろくなっている」とは、骨の強度が下がり骨折しやすい状態になっていることです。一般にこのような状態になっていることを骨粗しょう症といいます。
骨が作られていく「骨形成」と、古い骨が破壊されていく「骨破壊」のバランスが取れているのが通常の状態です。しかし骨粗しょう症の方では、骨破壊が骨形成のスピードを上回るため、骨がもろくなってしまいます。
骨がもろくなる原因
骨がもろくなる原因としては、次のものが代表的です。
• カルシウム不足
• マグネシウム不足
• ビタミンD不足
• 運動不足
• 閉経によるエストロゲン(卵胞ホルモン)の減少
骨を作るために必要なカルシウムやマグネシウム、カルシウムの吸収に必要なビタミンDが不足するともろくなりやすくなります。
また、運動は骨に刺激を与えて強くする働きがあるため、運動不足も原因の一つです。女性では、閉経も骨がもろくなりやすくなる原因となります。骨を作るサポートを行うエストロゲンの量が減少することがためです。
骨がもろくなるのを予防する方法
骨がもろくなるのを予防する方法としては、次のものがあります。
• カルシウム、マグネシウム、ビタミンDを補う
• 運動を行う
• 日光浴をする
• 極端な食事制限を行わない
1日あたりのカルシウムの推奨量は次のとおりです。推奨量を摂取できるよう、日頃の食事に気を遣うようにしましょう。
年齢 | 男性 | 女性 |
1~2歳 | 450mg | 400mg |
3~5歳 | 600mg | 550mg |
5~7歳 | 600mg | 550mg |
8~9歳 | 650mg | 750mg |
10~11歳 | 700mg | 750mg |
12~14歳 | 1,000mg | 800mg |
15~17歳 | 800mg | 650mg |
18~29歳 | 800mg | 650mg |
30歳以上 | 750mg | 650mg |
運動は、1日に8,000歩を週に3日以上行うと効果的です。日光浴をすると紫外線によってビタミンDが作られるため、骨の強化に役立ちます。住んでいる地域にもよりますが、冬なら1時間、夏なら30分程度の日光浴がおすすめです。
また、骨折のリスクはBMI※が低くなるほど高まるといわれているため、極端な食事制限を行わず適正な体重を保つようにも心がけましょう。
※BMI:[体重(kg)]÷[身長(m)の2乗]で算出される値。肥満度を表す指標で、18.5未満が「低体重(やせ)」、18.5以上25未満が「普通体重」、25以上が「肥満」と分類される。
市販薬で骨粗しょう症は予防できる?
市販薬を使うことで骨粗しょう症の予防ができます。市販薬には「妊娠・授乳期、老年期、発育期のカルシウム補給」を目的としたカルシウム剤がいくつか販売されているので、こちらを活用するとよいでしょう。
多くのカルシウム剤には、カルシウムにプラスしてマグネシウムやビタミンDもあわせて配合されています。そのため市販のカルシウム剤を使うことで、骨粗しょう症の予防に効果的な栄養素を効率よく摂取することが可能です。
骨を強くする市販薬の有効成分とは?
骨を強くするのに役立つ成分として、カルシウムとビタミンD、マグネシウムがおもに知られています。これらの成分を摂取することで、骨粗しょう症や成長期のカルシウム補給などを効率的に行えるようになるでしょう。
カルシウム(Ca)
骨を構成しているメインの成分です。カルシウムが骨に取り込まれなければ、新しい骨は作られません。カルシウムの摂取量が減ると骨からカルシウムが溶け出してもろくなってしまうため、毎日しっかりと十分な量のカルシウムを摂取することが大切です。市販薬には沈降炭酸カルシウムやリン酸水素カルシウム水和物、ボレイ末などが配合されています。
ビタミンD
ビタミンDは、カルシウムの吸収に関与している成分です。腸管からのカルシウム吸収を促し、骨密度を高める働きがあります。ビタミンDは筋肉量の維持にも関わっているため、高齢者の寝たきりや転倒予防のためにも効果的です。
マグネシウム(Mg)
体内に存在するマグネシウムのうち、約50~60%は骨に分布しています。マグネシウムもカルシウムなどと同様に骨を形成するのに欠かせない成分です。そのため、長期的に不足すると骨粗しょう症のリスクが上がることがわかっています。
骨を強くするのにおすすめの市販薬
では、ここからは市販でも人気のカルシウム剤を4つ紹介します。
新カルシチュウD3
7歳から服用できるカルシウム剤です。チュアブル錠といって口に入れてかみ砕くだけで服用できます。
1日に1回の服用で済むのもあり、錠剤を飲み込むのが苦手な子どもでも続けやすいでしょう。カルシウムのほかに、マグネシウムやビタミンDも配合されています。
服用可能な年齢 | 7歳から |
剤形 | チュアブル錠 |
成分(2錠中) | ・沈降炭酸カルシウム:1,524mg (カルシムとして610mg) ・炭酸マグネシウム:118.4mg (マグネシウムとして30mg) ・コレカルシフェロール(ビタミンD):400IU |
ワダカルシューム錠
カルシウムのみが配合された市販薬です。5歳から服用できます。直径7mmと小さめの錠剤なので子どもから高齢者まで服用しやすいでしょう。
15歳以上の方だと1回5錠を1日に3回飲む必要があり、やや服用量が多いことがデメリットです。
服用可能な年齢 | 5歳から |
剤形 | 錠剤 |
成分(15錠中) | ・リン酸水素カルシウム水和物:2,550mg ・クエン酸カルシウム:150mg ・乳酸カルシウム水和物:150mg (カルシウムとして645mg) |
MCカルシウム
1日あたり約700mgのカルシウムを摂取できます。1日1回の服用でOKです。カルシウムの吸収を助けるL-リシン塩酸塩とウルソデオキシコール酸も配合されています。
服用可能な年齢 | 5歳から |
剤形 | 錠剤 |
成分(3錠中) | ・ボレイ末:1,840mg (カルシウムとして約700mg) ・L-リシン塩酸塩:120mg ・ウルソデオキシコール酸:10mg |
カワイ肝油ドロップM400
1歳から服用できる、ゼリー錠のドロップ剤です。お菓子のような間隔で服用できるため、小さな子どものカルシウム補給に向いています。
ビタミンAは妊娠中に摂りすぎると先天異常の割合が上がる可能性があるため、妊娠中や妊娠の可能性がある方が服用する場合は医師や薬剤師に相談してください。
服用可能な年齢 | 1歳から |
剤形 | ゼリー錠のドロップ剤 |
成分(4粒中) | ・ビタミンA:4000国際単位 ・ビタミンD3 :400国際単位 ・リン酸水素カルシウム :400mg |
カルシウム剤やビタミンDの副作用やリスク
カルシウムやビタミンDは、摂れば摂るほど体によいというわけではありません。過剰に摂取すると、高カルシウム血症になる可能性があります。
高カルシウム血症になると、逆に骨がもろくなったり腎臓や心臓の働きが悪くなったりするため、摂りすぎには注意が必要です。
すでに骨粗しょう症などで病院にかかって治療を受けている方は、市販のカルシウム剤やビタミンDは服用しないようにしてください。
まとめ
骨を強くするためには、カルシウムやマグネシウムを補ったり、運動を行ったりすることが効果的です。骨を丈夫にするためにも、日頃の食生活や運動習慣を改善するよう心がけましょう。
カルシウムやマグネシウムなどを手軽に補給できる市販薬を活用するのもおすすめです。商品によって剤形や服用できる年齢などが違うので、続けやすいものを選んでみてください。
〈参考資料〉
・骨粗鬆症 | e-ヘルスネット(厚生労働省)
・骨粗鬆症の予防のための食生活 | e-ヘルスネット(厚生労働省)
・骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン2015
・骨を元気にする習慣―日光浴をしよう!/骨粗しょう症(骨粗鬆症)ホームページ
・ビタミンDについて-特に骨粗鬆症薬としての活性型ビタミンD製剤について- | 公立学校共済組合 中国中央病院
・マグネシウム – オーソモレキュラー栄養医学研究所