

薬剤師が選ぶ!小児用虫除けおすすめ7選|肌にやさしく効果も安心なスプレー・シートタイプ
「子どもに虫除けを使っても大丈夫?」と不安になる親御さんは少なくありません。
特に乳幼児は肌が敏感で、成分や使用方法に注意が必要です。
この記事では薬剤師の視点から、ディートやイカリジンといった有効成分の違い、安全性、年齢別の選び方を解説しながら、信頼性の高いおすすめ製品を7つ厳選してご紹介します。
スプレーが苦手なお子さんには、吸入リスクの少ないシートタイプも要注目です。


第1章|子どもに虫除けは必要?その理由と注意点
蚊に刺されることで起きるリスクとは?
「うちは毎年刺されてもかゆがるくらいだし…」と思っている方も多いかもしれません。
でも、実は虫刺されって、単なるかゆみだけでは済まないこともあるんです。
たとえば蚊は、日本脳炎ウイルスやデング熱ウイルスなど、感染症を媒介する可能性があることで知られています。
特に小さい子どもは免疫が未熟なので、重症化のリスクもゼロではありません。
さらに、刺されたあとに強くかいてしまうと、傷口が悪化してとびひや皮膚炎につながることもあります。
なぜ子どもは蚊に刺されやすいのか?
実は、蚊は体温が高くて汗をかきやすい人を好む傾向があります。
そう、まさに子どもがその条件にピッタリなんです。
さらに、動きが活発で静止している時間が少ないことも一因。
蚊に狙われやすい「足首」や「首まわり」などが無防備になる機会も多く、虫除けなしでは刺され放題になってしまいます。
また、子どもの肌はやわらかくて薄いため、刺されたあとの炎症が大人よりも大きく出やすいのも特徴です。
使用時に気をつけたい3つのポイント
「虫除けさえ塗っておけばOK」…ではありません。
使用する際には、年齢に合った製品選びと、正しい使い方がとても大切です。
以下の3点は、特に気をつけたいポイントです。
・顔まわりには直接使わない
スプレーやミストを顔に直接噴射するのはNGです。
目や鼻、口から成分が入ってしまうリスクがあります。
スプレーする場合は手に取ってから、額や耳の後ろなどにやさしく塗るようにしましょう。
・手のひらには塗らない
小さい子どもはすぐに手を口に入れます。
その手に虫除けがついていると、誤飲の原因になることも。
どうしても手をカバーしたいときは、手の甲や腕に塗布し、こまめに様子を見るのが安全です。
・使用後はきちんと洗い流す
外出から戻ったら、虫除けは石けんとぬるま湯で洗い流すのが基本です。
肌に成分が残っていると、かゆみやかぶれの原因になることがあります。
ティッシュタイプやジェルタイプでも、成分が肌に残っていれば同様に注意が必要です。
刺されてから後悔しないために
筆者としては、虫除け対策は「刺される前」が基本だと考えています。
「今日はそんなに蚊がいなさそうだし、いいかな…」という油断が命取りです。
ほんの5分でも公園で遊ぶなら、必ず虫除けを使う。
この習慣が、かゆみや皮膚トラブルをぐっと減らしてくれます。


第2章|小児用虫除けの選び方|成分と剤型をやさしく解説
虫除け成分には「効果の根拠」がある
ドラッグストアで並ぶ虫除け製品。
「天然由来だから安心」「子どもにもOK!」なんて書いてあると、ついパッケージで選びたくなりますよね。
でも実は、虫除け成分には厚生労働省が効果を認めているものと、そうでないものがあります。
まずは代表的な3つの有効成分から、それぞれの特徴を見ていきましょう。
ディート(DEET)
古くから使われている成分で、虫除け効果の高さはトップクラス。
ただし、濃度によって使用できる年齢や回数に制限があります。
子ども向けには6〜12%の低濃度タイプが多く、6ヶ月未満の乳児には使用できません。
イカリジン(Icaridin)
比較的新しい虫除け成分で、ディートと同等の効果がありながら、皮膚刺激が少なく、安全性が高いのが特長です。
年齢制限がなく、生後6カ月未満の赤ちゃんにも使えるとされる数少ない成分のひとつで、使用回数にも制限はありません。
日本小児皮膚科学会などでも「乳幼児に使用可能」と明記されており、子ども向け虫除けの第一選択肢として広く推奨されています。
天然精油系(アロマオイルなど)
ユーカリ、レモングラス、シトロネラなどの植物由来成分を使った虫除け。
香りの良さや「天然=安心」というイメージで人気がありますが、厚生労働省では効果の有効成分としては認められていません。
そのため、効果は科学的に保証されておらず、あくまで“補助的な対策”と考えるべきです。
また、肌へのやさしさも製品によって異なり、敏感肌の子どもには刺激になることもあるため注意が必要です。
年齢別|使える虫除け成分と注意点
剤型別|シーンや子どもの性格に合わせて選ぶ
次に悩むのが、「スプレー?ジェル?ティッシュ?」という剤型(ざいけい)=製品の形状です。
実はこの違いも、安全性や使いやすさに大きく影響してくるポイントなんです。
とくにティッシュ・シートタイプは、吸入リスクがなく乳幼児に使いやすいため、最近は人気が高まっています。
たとえば「スキンベープティシュ(イカリジン配合)」は、NHKのキャラクター入りで子どもも嫌がらず使ってくれるのがポイントです。
成分 × 剤型 × 年齢 をセットで考える
虫除け選びでよくある失敗が、「肌にやさしい=効果が高い」と誤解してしまうこと。
でも実際は、「どの成分を、どんな形で、どの年齢に使うか」をセットで考えることが大切なんです。
たとえば、0歳児にはイカリジン配合のシートタイプを。
動き回る3歳児にはスプレーよりもジェルのほうが安全。
そんなふうに、成分・剤型・年齢を組み合わせると、自分の家庭にぴったりの虫除けがきっと見つかるはずです。


第3章|薬剤師おすすめの小児用虫除け7選【安全性と効果を両立】
「種類が多すぎて、どれを選べばいいか分からない…」そんな声に応えて、薬剤師の視点から安全性・効果・使いやすさのバランスで厳選した7製品を紹介します。
製品はすべて6ヶ月以上の子どもに使用できるものを中心に、保護者目線で選びました。
迷ったらこの2つが鉄板!
吸入リスクなし・公園や通園におすすめ
スキンベープティッシュ プレミアム
・イカリジン10%配合。
・年齢制限なし。
・シートタイプでサッと拭くだけだから、お子さんが嫌がらず使いやすい。
・NHK「いないいないばあっ!」とのコラボで、見た目も安心感あり。
長時間のお出かけや旅行に強い味方
天使のスキンベープミスト プレミアム
・イカリジン15%配合。
・年齢制限なし。
・ミストタイプでしっかり広範囲に使える。
・持続効果が高く、塗り直しの手間も少ない。
ほかのおすすめ製品(使用シーン別)
通園バッグに1つ入れておきたい!
虫よけパッチα シールタイプ
天然精油成分使用。服に貼るだけで香りで虫を遠ざける。
刺激に弱い子向き。ただし効果はマイルドめ。
汗かきな子どもにぴったり
サラテクト 無香料 200mL(アース製薬)
ディート10%配合。6ヶ月未満は使用不可。
汗や水に強い持続処方で、朝の使用だけでも長時間しっかりガード。
広範囲に使いやすく、無香料・うるおい成分入りで肌にもやさしい設計です。
ベビーカー利用時におすすめ
ピジョン 虫くるりん シールタイプ
精油ベース。0歳~OK(肌に直接触れない前提)。
ベビーカーや帽子に貼って使うタイプ。効果は限定的だが併用に便利。
家族全員で使いたい人向け
サラテクトミスト リッチリッチ30(アース製薬)
ディート30%配合。12歳以上から使用可能。
小児用ではないが、家族で1本で済ませたい方に。
しっかりした虫除け効果あり。
とにかくやさしさ重視派に
パーフェクトポーション アウトドアボディスプレー エクストラ
天然アロマ配合。生後6か月
の赤ちゃんからOK。精油主体なので効果はやや控えめだが、香りの良さと肌へのやさしさでリピーターも多い。
成分と剤型をチェックしよう
小児用の虫除けは、成分(イカリジン・ディート・精油)と剤型(スプレー・ジェル・シートなど)を子どもの年齢と使いやすさで選ぶのがポイントです。
特に「イカリジン+スプレーやシート」の組み合わせは、安全性と効果のバランスがとれていて使いやすい選択肢です。
まとめ|子どもに安心な虫除けを選ぶコツ
・虫除けは子どもにとって必須ケア
感染症やかゆみ・掻きこわしを予防するためにも対策は重要。
・「イカリジン」は安全性と使いやすさで優秀
年齢制限がなく、乳児でも使いやすい。においも控えめで肌にもやさしい。
・剤型は生活シーンに合わせて選ぶ
ミストは広範囲向き、シートは誤吸入の心配が少なく安心。
・迷ったときは「イカリジン×好みの剤型」
安全性と実用性のバランスが良く、はじめての虫除けにも最適。
「小児用」と書かれていても、成分や年齢の確認は必ずしましょう。
とくに6ヶ月未満の乳児には、使える成分が限られています。
製品パッケージや公式情報を確認し、“安全かつ手軽に使えるもの”を選んでください。