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お薬コラム
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更新日:2022/06/05

疲れ目

日常生活で視界がぼやけたり、まぶたが重く感じたりすることはありませんか。
「疲れ目」は文字の通り、目が疲れることによって現れる症状ですが、時に目の症状にとどまらず、全身の不調となって現れます。
パソコンやスマホの普及により目を酷使している現代では、疲れ目を訴える人の割合も増えてきています。
本来は目を休めることが一番ですが、仕事の関係などではどうしても難しいこともあるでしょう。
そこで、今回は現代人を悩ませる「疲れ目」に対する基本的な知識とオススメの市販薬を紹介させていただきます。

監修薬剤師 ハラクロ
薬剤師ライター ひまわりうさぎ

疲れ目とは?

疲れ目とは、目を使う作業が続くことで目が疲労し「目の充血」や「視界がぼやける」などの症状が現れることを言います。
ただ、疲れ目であれば休息を取ることで回復しますが、いくら休んでも回復しない目の疲れや、目の症状以外にも頭痛や肩こり、吐き気やおう吐など、全身に症状が及ぶ場合「眼精疲労」と呼ばれます。
たかが疲れ目と甘く見ていると、実は気づかない間に全身の不調の原因になっている可能性があるのです。

疲れ目の症状は?

疲れ目の症状は人によって様々です。

・目の奥が熱い
・まぶたが重い
・まぶたがけいれんする
・目の乾きを感じる
・涙がよく出る
・目が充血する
・視点が定まらない
・視界がぼやける
・目が霞む

などが挙げられるでしょう。
「目の渇き」などの症状は、ドライアイと呼ばれる状態である可能性も考えられます。
実は「疲れ目」を訴える患者さんの6割がドライアイであると言われ、ドライアイが「疲れ目」を引き起こす要因の一つともなっています。
ドライアイ、かわき目に関してはこちらの記事もご参照ください。

疲れ目に効果がある市販薬は?

疲れ目に対する市販薬は大きく分けて「飲み薬」「目薬」の2種類があります。
「目薬」は目の症状に対してピンポイントで効き目を現します
「飲み薬」は目の疲れだけでなく、肩こりなど、眼精疲労による全身の症状が出ている場合に効果的でしょう。
飲み薬と目薬には同じような成分のビタミンが含まれていることがありますが、併用しても特に問題はありませんし、辛い眼精疲労の症状が目にも、また全身にも現れているようであれば併用されることをおすすめします。

眼精疲労に効果がある市販の飲み薬

まずは眼精疲労に効果がある飲み薬について、代表的な有効成分とオススメの製品をご紹介させていただきます。

<有効成分>

・ビタミンB1:神経や筋肉の機能を正常に保つ作用があり、目の神経を整えながら筋肉の疲れを和らげます。
・ビタミンB2:皮膚や粘膜の機能維持に関わり、目の充血などを緩和させます。
・ビタミンB6皮膚や粘膜を正常に保つ作用や、神経伝達物質の合成に関わることでストレスを緩和する作用があります。
・ビタミンB12:末梢神経のダメージ修復に関わり、目の奥や肩の神経に働きかけて眼精疲労の症状を緩和します。
・ビタミンC:目の粘膜をつくり、水晶体の老化を防ぎます。
・ビタミンE:血行を促進する作用があり、目や肩の筋肉疲労を和らげます。

<製品>

キューピーコーワiプラス

有効成分:ヘプロニカート、ベンフォチアミン(ビタミンB1誘導体)、オキソアミヂン末、L-アスパラギン酸マグネシウム・カリウム、ガンマ‐オリザノール 、シアノコバラミン(ビタミンB12)、トコフェロールコハク酸エステルカルシウム(ビタミンE)
特徴:ビタミンB1、B12、 Eを含む7つの有効成分が、目の症状以外にも、肩こりなどの眼精疲労の全身症状にも効果を示します。
末梢血管の血流を促進する作用のあるへプロニカートは妊婦さんには不向きの成分であるため、妊娠している人や、その可能性がある人は飲まないよう気をつけましょう。
また、同ブランドのキューピーコーワiドリンクは指定医薬部外品に分類され、中身の成分は医薬品であるキューピーコーワiプラスに比べてマイルドですが、その分コンビニなどでも購入することが可能ですよ。

ナボリンS

有効成分:メコバラミン(活性型ビタミンB12)、葉酸、酢酸d-α-トコフェロール(天然型ビタミンE)、フルスルチアミン塩酸塩(ビタミンB1誘導体)、ピリドキシン塩酸塩(ビタミンB6)
特徴眼精疲労に効果のあるビタミンが幅広く含まれている製品です。
その中でも、ビタミンB12は体の中でよりスムーズに働ける「活性型ビタミン」という形で含まれています。
この活性型ビタミンであるメコバラミンを主成分とするものは医療用医薬品にも存在し、神経痛に対して良く処方される薬です。
ナボリンは医療用のものと同量のメコバラミンが含まれるため、眼精疲労の諸症状以外にも、手足の痺れなど神経痛に対する効果が期待できます。

疲れ目に効果がある市販の目薬

続いて、疲れ目に効果のある「目薬」を、有効成分、選び方のポイントを踏まえて、オススメの製品をご紹介させていただきます。

<有効成分>

・ネオスチグミン、ビタミンB12目のピント調節機能を改善する作用があるため、視界がぼやけるなどの疲れ目症状に効果的です。
・テトラヒドロゾリン、ナファゾリン、エフェドリン目の血管を収縮させることにより、目の充血を抑えます。
・アラントイン、グリチルリチン酸、硫酸亜鉛目の腫れや炎症を抑えることで目の痒みや赤みを抑えます。
・コンドロイチン角膜を保護することで、目の渇きを防ぎます。
・ビタミンA角膜の修復を促進する作用があるため、目の乾燥などの症状に効果を示します。
・タウリン、L-アスパラギン酸カリウム目の組織代謝を促すことで、傷ついた目の修復をサポートします。
・クロルフェニラミン、ジフェンヒドラミン:抗ヒスタミン作用により、目のかゆみを抑えます。

<選び方のポイント>

目薬は含まれている成分により安価なものから高価なものまで幅広くあります。
高価なものには疲れ目に効果のある成分がふんだんに含まれていますが、決して高いものは誰に対しても優れていて、安いものは効果が低いわけではありません。
疲れ目の症状がどういった形で現れているかに合わせて、自身に必要な成分が入っている目薬を購入すると良いでしょう。
そうは言っても疲れ目に対する市販薬の目薬はあまりにも数が多いため、いくつか選ぶ際に参考としていただきたいポイントをお伝えさせていただきます。

①開封後の期限(防腐剤の有無)に注意
一般的に医療用の目薬は開封後1ヶ月を目安に使い切るよう設計されていますが、市販の目薬は医療用よりも防腐剤の量が多く設計されているため、開封後3ヶ月が目安とされています。
もちろん防腐剤は目に悪影響を与えない量で設計されていますが、1日何十回もさすなどの使用方法を超えた使い方や、ドライアイの人が長期に渡って使用することで、角膜を傷つける可能性も訴えられています。
それにより、防腐剤が配合されていない目薬も販売されていますが、開封後の期限はグッと短くなることもあります。
防腐剤の有無については、使用期限も含めて、よく考えて購入する必要があるでしょう。

②ソフトコンタクトレンズに対応しているか
防腐剤や有効成分の種類によっては、ソフトコンタクトレンズに不具合が生じるものもあります。
そのため、点眼時はソフトコンタクトレンズを外し、点眼後5分以上置いてから再装着する必要がありますが、日中疲れ目の症状を感じたタイミングでそう簡単にコンタクトレンズの取り外しはできませんよね。
ソフトコンタクトレンズを愛用している人は、必ず対応している目薬から選ぶようにしましょう。

③血管収縮作用のある成分は根本的な治療ではない
ナファゾリンやテトラヒドロゾリンは、点眼してしばらくすると目の充血が収まる優れものです。
ただ、これらは目の血管を収縮させて充血をとっているだけであり、目の乾燥やアレルギー反応など、充血を起こしている根本的な原因を解決しているわけではありません。
あくまでも一時的な作用であることを念頭におき、充血が継続している場合は眼科の受診も検討しましょう。
ちなみに、成分名をいちいち見るのが難しいけれど血管収縮剤が入っていない目薬を探したいというときは「第3類医薬品」もしくは「ソフトコンタクトレンズ対応の目薬」には血管収縮剤は含まれていないため、それを目印にされても良いでしょう。

<オススメの製品>

スマイル40EX

有効成分:レチノールパルミチン酸エステル(ビタミンA)、酢酸d-α-トコフェロール(天然型ビタミンE)、ピリドキシン塩酸塩(ビタミンB6)、L-アスパラギン酸カリウム、塩酸テトラヒドロゾリン、クロルフェニラミンマレイン酸塩、ネオスチグミンメチル硫酸塩
特徴:スマイルシリーズは防腐剤を含まないながらも、独自の設計により開封後の日持ちを1〜2ヶ月と、長くすることを可能としています。
DXシリーズと比べるとEXシリーズは含まれる有効成分の数は少ないですが、疲れ目の諸症状に向けた成分がバランス良く配合されています。
価格も比較的安価であるため、コスパ良く疲れ目に対する目薬を探している方に試していただきたいシリーズです。
血管収縮剤が含まれているため、ソフトコンタクトレンズには対応していません。

Vロートコンタクトプレミアム

有効成分:レチノールパルミチン酸エステル(ビタミンA)、ネオスチグミンメチル硫酸塩、クロルフェニラミンマレイン酸塩 、酢酸d-α-トコフェロール(天然型ビタミンE)、タウリン、コンドロイチン硫酸エステルナトリウム
特徴:市販の目薬を長年手がけてきたロート製薬が、時代の変化と共に改良を重ね、スマホやパソコンによる目の疲れによりアプローチした設計となっています。
こちらの製品は「コンタクト使用による疲れ目症状に」となってはいますが、角膜保護、角膜修復、ピント調節機能改善、かゆみ抑制、代謝促進、血行促進など、あらゆる方向から疲れ目に対して効果を示すため、コンタクト使用に関わらず、防腐剤や血管収縮剤を気にする方にもおすすめです。

ソフトサンティアひとみストレッチ

有効成分:ビタミンB12(シアノコバラミン)、ネオスチグミンメチル硫酸塩、ビタミンB6(ピリドキシン塩酸塩)
特徴:人の涙に近い成分で目を潤し保護するソフトサンティアと同シリーズの疲れ目用目薬です。
ソフトサンティアと同じく、防腐剤無添加のため、ソフトコンタクトレンズの上からも点眼できますが、その分開封後は1ヶ月しかもたないので注意が必要です。(ソフトサンティアは開封後10日間)
また、サンテボーティエコンタクトはおしゃれな容器で見た目は異なりますが、ソフトサンティアひとみストレッチと中身の有効成分は全く同じです。
また、用量が多くなっているのと、添加物が少し異なることで開封後3ヶ月の日持ちが可能ですので、よければそちらもチェックしてみてください。

まとめ

疲れ目の症状など、基本的な知識と効果のある市販薬についてお伝えさせていただきました。
疲れ目に対しては飲み薬、目薬と2方向でアプローチすることが可能です。
現在、症状が目または全身にどれほど現れているかで使い分けましょう。
また、たくさんの目薬から製品を選ぶ際は、いくつか決め手となりやすいポイントに沿って選ばれることもおすすめします。
単なる疲れ目と甘く見ていると、全身に不調をきたしていることがありますし、そもそも疲れ目とは違った病気が潜んでいる可能性もゼロではありません。
市販薬をしばらく使用していても症状が改善しない場合、飲み薬は1ヶ月、目薬は1週間を目安に、眼科を受診するようにしてください。
疲れ目でお悩みのあなたにとって、この記事がお役に立てれば幸いです。