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更新日:2025/03/12

風邪のあと鼻水が止まらない?それ、蓄膿症かも!

「風邪が治ったはずなのに、鼻水が続いてる…」「なんか頭が重いし、顔が痛い?」その症状、実は蓄膿症(副鼻腔炎)かもしれません。

 

風邪が引き金となり、副鼻腔に膿が溜まると、なかなか治らない状態に。

 

放置すると慢性化する可能性もあります。

 

そこで今回は、蓄膿症の症状チェックリスト、悪化させないためのセルフケア、効果的な市販薬、病院での治療について詳しく紹介します!

薬剤師ライター クロロボ
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第1章:「風邪のはずが長引く…それ、蓄膿症のサインかも?」

風邪が治ったのに鼻水が…それって蓄膿症?

「風邪はもう治ったはずなのに、鼻水だけがしつこく続く…。」

「なんか鼻の奥が詰まった感じがするし、顔までズキズキ痛む…。」

こんな経験、ありませんか?

この状態、もしかすると 蓄膿症(副鼻腔炎) かもしれません。

風邪のあとに鼻水や鼻詰まりが長引くのは、よくあることです。

しかし、症状が 3週間以上続く ようなら、それは「ただの風邪」ではなく、副鼻腔に膿が溜まる 蓄膿症 になっている可能性があります。

風邪が治ったのに長引く鼻水って、本当に厄介ですよね…。早めに気づいて対処したいものです!

では、風邪と蓄膿症の違いを見ていきましょう。

風邪と蓄膿症の違いとは?見極めるポイント

風邪と蓄膿症は似た症状が多く、区別がつきにくいことがあります。

しかし、 鼻水の色や粘り気、鼻詰まりの感覚、発熱の有無 など、いくつかのポイントを押さえれば、見分けることが可能です。

風邪と蓄膿症の違い(比較表) 比較項目 蓄膿症 風邪 鼻水 黄色・緑色で粘り気あり 透明~白っぽくサラサラ 鼻詰まり 鼻の奥が詰まる感じ 鼻筋が詰まる感じ 発熱 基本的に発熱なし 発熱することが多い 持続期間 3週間以上続く 1〜2週間で治る 頭痛・顔の痛み 目の周りや頬が痛む ほとんどなし においの変化 においを感じにくいことがある 特に変化なし

「風邪かな?」と思っていたのに 3週間経っても鼻水や鼻詰まりが治らない場合 は、蓄膿症の可能性が高くなります。

特に 黄色く粘り気のある鼻水が出る・顔がズキズキ痛む・においがわからない という症状があれば、要注意です。

風邪かな?と思っても、鼻水の色や顔の痛みが続く場合は蓄膿症の可能性あり。早めの受診が大切です。

放置すると危険!蓄膿症を放っておくリスク

「ちょっと鼻が詰まるくらいだし、そのうち治るだろう…。」

そう思って 蓄膿症を放置する のは、危険です。

蓄膿症が悪化すると 慢性化 し、治りにくくなるだけでなく、最悪の場合は 手術が必要 になることも。

蓄膿症を放置した場合のリスク

慢性副鼻腔炎に移行:長引くと、治療期間が数ヶ月~数年単位に

頭痛や顔面痛が悪化:目の周りや頬の痛みが強くなる

嗅覚障害になることも:においを感じる神経がダメージを受ける

中耳炎や気管支炎を併発:鼻水がのどに流れ込んで炎症を起こす

まれに脳へ感染することも:重症化すると、髄膜炎の原因になることも

「たかが鼻づまり」と思って油断していると、 日常生活に支障が出るほどの症状 に進行することもあります。

慢性化したら大変!早めに気づいて対処したほうが良さそうですね。

あなたは大丈夫?蓄膿症チェックリスト

「もしかして蓄膿症かも?」と思ったら、以下のチェックリストを試してみましょう。

当てはまる項目が多いほど、蓄膿症の可能性が高くなります。

チェック項目 チェック 風邪が治ったのに、鼻水が3週間以上続いている □ 黄色や緑色の粘り気のある鼻水が出る □ 鼻の奥や目の周りがズキズキ痛む □ 頭が重い感じがする(頭重感) □ においを感じにくくなった □ 鼻水が喉に流れて、咳が出る(後鼻漏) □ 夜間、鼻が詰まって寝苦しい □

3つ以上チェックがついた場合 は、 蓄膿症の可能性が高い ため、早めに耳鼻科を受診するのがおすすめです。

1~2個の場合でも、症状が長引くようなら要注意。

できるだけ早めに対策をして、悪化を防ぎましょう。

 

風邪が治ったのに鼻水が3週間以上続く場合、蓄膿症(副鼻腔炎)の可能性があります。

特に、 黄色く粘り気のある鼻水・鼻の奥の違和感・顔の痛み・においを感じにくい などの症状があるなら注意が必要です。

放置すると慢性化し、治療が長引くだけでなく、手術が必要になることも。

「たかが鼻づまり」と思わず、 早めに適切な対応をすることが大切 です。

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第2章:「鼻水が続く原因は?風邪がきっかけで蓄膿症になる理由」

なぜ風邪の後に蓄膿症になるのか?副鼻腔の仕組みを簡単に解説

 

「風邪は治ったのに、なぜか鼻水が止まらない…。」

「頭が重くて、顔までズキズキする…。」

風邪のあとにこうした症状が続く場合、蓄膿症(副鼻腔炎)になっている可能性があります。

では、なぜ風邪がきっかけで蓄膿症になってしまうのでしょうか?

その理由を知るために、まず 「副鼻腔」 の仕組みを理解しておきましょう。

 

副鼻腔ってどんな場所?

副鼻腔とは、 鼻の奥や顔の周りにある空洞 のこと。

普段は空っぽですが、鼻とつながっていて、 呼吸時の空気の流れを整えたり、声の響きを作ったりする役割 があります。

副鼻腔は 「前頭洞(ぜんとうどう)」「篩骨洞(しこつどう)」「上顎洞(じょうがくどう)」「蝶形骨洞(ちょうけいこつどう)」 の4つに分かれ、それぞれ鼻腔とつながる「自然口」という通り道を持っています。

副鼻腔の構造

この通り道が 空いている間は問題なし! しかし、風邪をひくと 鼻の粘膜が腫れ、通り道がふさがる ことがあるのです。

すると、副鼻腔にたまった 粘液や異物が外へ排出されにくくなり、細菌が繁殖 しやすい環境に…。

これが 蓄膿症(副鼻腔炎)の始まり です。

鼻がつまるだけならまだしも、まさか顔の空洞にまで影響があるなんて…!

ウイルス感染→細菌感染の流れ 風邪が副鼻腔炎を引き起こすメカニズム

風邪をひいたとき、 最初はウイルス感染 が原因で鼻水が出ます。

しかし、そこに 細菌感染が加わる と、症状は悪化しやすくなります。

 

蓄膿症になるまでの流れ

風邪のウイルスが鼻の粘膜に感染 → 鼻水や鼻づまりが起こる

粘膜の腫れで副鼻腔の通り道がふさがる → 副鼻腔内に粘液がたまり始める

細菌が増殖し、副鼻腔炎(蓄膿症)に発展 → 黄色や緑色の粘り気のある鼻水に変化

蓄膿症になるまでの流れ

風邪は 1〜2週間で治る ことがほとんどですが、 副鼻腔炎になった場合、症状は3週間以上続く ことが多いです。

だからこそ、 「風邪が治ったのに鼻水が続く」場合は要注意!

特に、以下の症状が見られたら、蓄膿症を疑ったほうが良いかもしれません。

鼻の奥がズキズキ痛む

においがわかりにくくなった

鼻水が喉に流れ込んで咳が出る(後鼻漏)

これらの症状があるなら、早めの対策が必要です。

風邪をひいたら、蓄膿症の入り口に立ってるってことだね…。

慢性副鼻腔炎への移行リスク 長引くとどうなる?手術が必要になるケースも

蓄膿症(急性副鼻腔炎)は、 適切な治療をすれば1〜2ヶ月で治る ことが多いです。

しかし、放置したり、繰り返し副鼻腔炎を起こしたりすると、 慢性副鼻腔炎 に移行してしまうことも…。

 

慢性化するとどうなる?

3ヶ月以上症状が続く

鼻茸(ポリープ)ができ、手術が必要になることも

においを感じなくなる(嗅覚障害)

抗生物質が効きにくくなる

 

慢性副鼻腔炎になると、 薬ではなかなか治らず、長期的な治療 が必要になります。

症状が重い場合、 内視鏡手術 で鼻の中を掃除する処置が必要になることもあります。

風邪から始まる 「ただの鼻水」 が、 手術が必要な病気に発展する 可能性があると考えると、ちょっと怖いですよね…。

だからこそ、 早めの対策が重要!

慢性副鼻腔炎への移行リスク 長引くとどうなる?手術が必要になるケースも

蓄膿症(急性副鼻腔炎)は、 適切な治療をすれば1〜2ヶ月で治る ことが多いです。

しかし、放置したり、繰り返し副鼻腔炎を起こしたりすると、 慢性副鼻腔炎 に移行してしまうことも…。

 

慢性化するとどうなる?

3ヶ月以上症状が続く

鼻茸(ポリープ)ができ、手術が必要になることも

においを感じなくなる(嗅覚障害)

抗生物質が効きにくくなる

 

慢性副鼻腔炎になると、 薬ではなかなか治らず、長期的な治療 が必要になります。

症状が重い場合、 内視鏡手術 で鼻の中を掃除する処置が必要になることもあります。

風邪から始まる 「ただの鼻水」 が、 手術が必要な病気に発展する 可能性があると考えると、ちょっと怖いですよね…。

だからこそ、 早めの対策が重要!

ただの鼻水だと思ってたら、気づけば手術案件!?長引く前にちゃんと対策しといたほうがいいかも!

アレルギー性鼻炎との関係 風邪とアレルギーの併発で蓄膿症になりやすい人の特徴

風邪が原因で蓄膿症になることは多いですが、 アレルギー性鼻炎を持っている人は特に要注意!

 

アレルギー性鼻炎と蓄膿症の関係

もともと鼻の粘膜が腫れやすい → 副鼻腔の通り道が狭くなり、詰まりやすい

花粉やハウスダストの影響で慢性的な鼻づまりがある → 鼻水が排出されにくい

アレルギー性鼻炎+風邪のダブルパンチで炎症が長引く → 細菌が増殖しやすい

 

特に 春や秋の花粉シーズン は、 アレルギー性鼻炎+風邪+副鼻腔炎 のトリプルコンボになりやすいので注意が必要です。

もし「風邪のあとに鼻水が長引く」「もともと鼻炎持ちで風邪をひくと副鼻腔炎になりやすい」という人は、 早めの対策がカギ!

鼻うがいやマスク着用など、 鼻のコンディションを整えることが大切 です。

アレルギー性鼻炎の方は、副鼻腔の通りが狭くなりやすく、風邪と併発すると蓄膿症のリスクが高まります。

風邪の後に蓄膿症になるのは、 副鼻腔の通り道が腫れて、細菌が繁殖しやすくなる ためです。

ウイルス感染から細菌感染へ移行すると、 鼻水が黄色く粘り気を帯び、鼻の奥の痛みやにおいの変化が起こる ことが特徴。

長引くと 慢性副鼻腔炎になり、手術が必要になるケースもある ため、放置は危険です。

また、 アレルギー性鼻炎を持っている人は特に蓄膿症になりやすい ため、風邪をひいたら早めに鼻のケアをすることが重要です。

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第3章:「蓄膿症を早く治すには?病院・市販薬・セルフケアの選び方」

病院へ行くべきタイミング 「この症状なら受診必須!」

「蓄膿症かな?」と思っても、「まだ病院に行かなくても大丈夫かな?」と迷うことはありませんか?

しかし、蓄膿症を放置すると 慢性化し、治りにくくなるリスク があります。

では、どのタイミングで病院へ行くべきなのでしょうか?

 

耳鼻科を受診すべき症状

・風邪の後、3週間以上鼻水が続く

・黄色や緑色の粘り気のある鼻水が出る

・鼻の奥や顔(目の周り・頬)がズキズキ痛む

・においを感じにくい、または完全に分からない

・鼻水が喉に流れ込んで咳が長引く(後鼻漏)

・市販薬を1週間以上使っても改善しない

 

このような症状がある場合、すぐに耳鼻科を受診するのがベスト です。

特に 顔の痛みや嗅覚異常がある場合 は、蓄膿症が進行している可能性が高いため、早めの診察が必要です。

迷ったら病院へ行くのが正解!長引くと治療が大変になるので早めの対処が肝心ですね。

市販薬で改善できる? 効果的な薬の選び方とおすすめ成分

「すぐに病院へ行けない」「とりあえず薬で様子を見たい!」

そんなときに頼れるのが 市販薬 です。

蓄膿症向けの市販薬には 「炎症を抑える」「膿を出しやすくする」「鼻づまりを改善する」 など、さまざまな作用があります。

選び方を間違えないために、以下のポイントを押さえておきましょう。

 

市販薬を選ぶときのポイント

購入時は 期待する効果に合った有効成分 をチェックしましょう。

効果 有効成分 副鼻腔の炎症を抑え、膿の排出を促す 辛夷清肺湯(しんいせいはいとう) 鼻づまりを改善し、通りをよくする プソイドエフェドリン、dl-メチルエフェドリン くしゃみ・鼻水を抑える メキタジン、クロルフェニラミン 頭の重さ・不快感を軽減する 無水カフェイン のどの痛みを和らげる 甘草エキス(カンゾウ)

「膿がたまる感じがする」「鼻づまりがひどい」「アレルギー症状もある」など、自分の症状に合う成分が含まれた薬を選びましょう。

市販薬は 症状を軽減するためのもの なので、1週間以上使用しても改善しない場合は、耳鼻科を受診しましょう。

市販薬を選ぶときは、症状に合った成分をチェックするのが大事ですね。1週間使っても改善しない場合は、病院を受診しましょう。

おすすめの市販薬(代表例)

ここでは、蓄膿症(副鼻腔炎)や鼻づまりに効果的な市販薬 を3つ紹介します。

 

チクナイン

特徴:漢方薬「辛夷清肺湯(しんいせいはいとう)」を配合。
効果:副鼻腔の炎症を抑え、膿の排出を促す。
適した症状:蓄膿症による 鼻づまり・膿がたまる症状 におすすめ。
メリット:眠くなる成分を含まないため、日中でも服用しやすい。

 

アネトン アルメディ鼻炎錠

特徴:血管収縮成分(プソイドエフェドリン)+生薬(細辛・甘草・辛夷)を配合。
効果:鼻粘膜の腫れを抑え、鼻の通りを良くする。
適した症状鼻づまりがひどい・くしゃみやアレルギー症状もある場合 におすすめ。
メリット:血管収縮作用が強く、即効性がある。

 

ロートアルガード鼻炎内服薬ゴールドZ

特徴:抗ヒスタミン成分(メキタジン)+血管収縮成分(プソイドエフェドリン)を配合。
効果:鼻水・鼻づまり・頭重感を総合的に改善。
適した症状アレルギー性鼻炎と副鼻腔炎が併発している場合 におすすめ。
メリット:眠くなりにくく、花粉症・ハウスダスト対策にも使える。

市販薬にも得意分野があるから、適当に選ばず、症状に合ったものを使うのがポイントだね!

漢方や自然療法は効くのか?「自然治癒」「体質改善」の方法

「病院や市販薬に頼らず、自然に治したい」と考える人も多いでしょう。

漢方や自然療法には、 体質改善や免疫力アップ を目的としたものが多く、蓄膿症の治療をサポートする役割があります。

 

漢方の選び方

辛夷清肺湯(しんいせいはいとう):蓄膿症に広く使われる。膿を出し、炎症を抑える。

小青竜湯(しょうせいりゅうとう):アレルギー性鼻炎を伴う鼻水・くしゃみに有効。

荊芥連翹湯(けいがいれんぎょうとう):慢性的な副鼻腔炎の改善をサポート。

 

漢方は即効性がないため、長期的な服用が前提 になります。

「今すぐ治したい」という場合には、市販薬や病院の治療と併用すると良いでしょう。

薬で一時的に抑えるだけじゃなく、体そのものを強くするって考え方がいいね。長い目で見た健康づくりにも役立ちそう!

日常生活でできる予防策 免疫力を高める食事・生活習慣・鼻洗浄のコツ

蓄膿症の予防には 日頃のケアが重要 です。

以下の方法を実践して、 鼻の健康を保ちましょう!

 

鼻のケア

・鼻うがい:生理食塩水で鼻を洗うことで、鼻腔内を清潔に保つ。
・加湿を心がける:乾燥すると鼻の粘膜がダメージを受けやすい。
・マスクの着用:花粉やウイルスの侵入を防ぐ。

 

免疫力を高める食事
・ビタミンC(柑橘類、ブロッコリー):粘膜の健康を保つ。
・発酵食品(納豆、ヨーグルト):腸内環境を整え、免疫力アップ。
・たんぱく質(魚、鶏肉、大豆):体の回復を助ける。

 

蓄膿症を早く治すには、症状に合わせた適切な対処が重要 です。

市販薬で対処する場合は、 有効成分をチェック し、自分の症状に合ったものを選びましょう。

また、鼻うがいや生活習慣の改善を心がけ、 再発を防ぐこと も大切です。

症状が長引く場合は、迷わず耳鼻科を受診してください!

まとめ

●風邪のあと鼻水が長引くなら蓄膿症の可能性あり
黄色や緑の鼻水、顔の痛み、嗅覚異常が続いたら要注意です。

●放置すると慢性化し、治療が長引く
最悪の場合は手術が必要になることも。早めの対処が大切です。

●市販薬は症状緩和には有効だが、根本治療は難しい
1週間以上改善しなければ病院を受診しましょう。

●漢方や生活習慣の改善も予防に役立つ
鼻うがい、加湿、免疫力UPを意識しましょう。

「風邪の延長かな?」と軽く考えず、3週間以上続くなら耳鼻科を受診することが大切です。

市販薬やセルフケアで症状が和らぐこともありますが、根本的に治すには適切な治療が必要になります。

鼻の健康を守って、快適な日常を過ごしましょう!

 

《参考資料》
「チクナイン(顆粒、錠剤)」に該当するQ&A|小林製薬HP
チクナイン(内服薬)の特長|小林製薬HP
アネトン アルメディ鼻炎錠の特徴・効能|アリナミン製薬HP
ロートアルガード鼻炎内服薬ゴールドZ|ロート製薬HP