絆創膏は傷に合わせて選ぶことが重要!種類や選び方を解説!
ケガをした際に使う絆創膏、どのように選んでいらっしゃいますか?
「傷なんて放っておいても勝手に治るんだから、安いやつで十分!」
「最近流行ってる湿潤療法用ってやつ、値段が高い分、とりあえずこれを使えばすぐ治るんでしょ?」
こういった選び方も決して悪くは無いですが、怪我の場所によっては安価な絆創膏だと、通気性が悪く蒸れて化膿を起こす可能性もありますし、せっかく湿潤療法用の高価な絆創膏を使っても、あまり意味を成さない傷もあります。
傷によって適切な絆創膏を選び、使用することは、傷の悪化を防いだり、傷痕を残さなかったりするためにも重要です。
このコラムでは、絆創膏の種類や選び方についてポイントを踏まえて、お伝えさせていただきます。
絆創膏の種類と特徴は?
絆創膏は大きく以下の3種類に分類されます。
1.シンプルなタイプ
2.モイストヒーリング(湿潤療法)ができるタイプ
3.液体タイプ
それぞれについて、詳しく見ていきましょう。
<シンプルなタイプ>
テープにパットがついている一般的なタイプで、昔から使用されている絆創膏です。
パット部位に消毒・殺菌薬が付いているものもあります。
メリット:安価、患部を保護する作用は十分
デメリット:傷の治りをサポートする作用のある滲出液を留める効果はない
◎おすすめのシーン◎
・滲出液が出ていない、すでに乾燥した傷
・靴擦れやかさぶたの保護を目的とした使用
・外出先など、応急的な処置
<モイストヒーリング(湿潤療法)ができるタイプ>
浸出液を吸収して、湿潤療法ができるタイプで、管理医療機器に分類されます。
傷口の乾燥を防ぐことで、傷の治りを早めると共に、痛みを軽減する効果も期待できます。
メリット:モイストヒーリングにより傷の治りを早めることができる
デメリット:高価、滲出液が出ていないような傷に対してはあまり意味がない
◎おすすめのシーン◎
・じゅくじゅくした滲出液が出ている傷
・きれいに治したい傷
・空気が触れると痛みを感じる、やけどなどの傷
<液体タイプ>
指先のひび、あかぎれなどの小さな傷に使用する、液体タイプの絆創膏です。
塗った場所に薄い被膜を形成することで、傷口を保護します。
殺菌消毒成分を含む製品もあり、傷口の化膿を防ぐ効果もあります。
メリット:水に強い、テープタイプに比べて使用している箇所が目立たない
デメリット:使用時に刺激を感じることがある、広範囲の傷には不向き
◎おすすめのシーン◎
・手の傷で水仕事を避けるのが難しい場合
・目立ちたくない手先の傷
・テープタイプではすぐ剥がれてしまう靴ずれ
液体絆創膏について詳しく知りたい方はこちらのコラムをご参照ください。
今回は、1.シンプルなタイプと2.モイストヒーリングができるタイプの絆創膏の選び方についてお伝えします。
シンプルなタイプの絆創膏の選び方とおすすめ製品
<選び方のポイント>
・傷口をカバーできる大きさであるか
傷より小さいサイズの絆創膏を使用すると、テープ部分が傷に密着して、痛みも出ますし、傷の治りも妨げられてしまいます。
傷より一回り大きいサイズの絆創膏を使用するよう心がけましょう。
・防水加工が施されているか
手など水を触る機会が多い場所であれば、防水加工が成されているものを選ぶ方が良いでしょう。
防水性でない絆創膏を水に濡れた状態のままで放置していると、蒸れて雑菌が繁殖し、傷口が化膿する場合もあるので注意が必要です。
・肌に優しい粘着剤か
通気性の低い絆創膏を使用していると、人によっては貼っている箇所が赤くなるなど、肌が荒れてしまうことがあります。
ウレタン不織布など通気性が良い絆創膏を使用すると良いでしょう。
・パットに消毒・殺菌薬がついているか、ついていないか
パットに消毒・殺菌薬の成分が含まれていることで、傷口からの化膿を防ぐ効果が期待できます。
<おすすめの絆創膏3選>
絆創膏 ケアリーヴ やさしい素肌タイプ S10枚/M20枚/L6枚
特徴:高密度ウレタン不織布を用いているため、通気性が良く、肌の動きにフィットしやすい絆創膏です。
また、ケアリーヴは独自に開発した低刺激性粘着剤を使用しているため、皮膚への刺激を抑えながら剥がれにくい工夫がなされています。
傷の大きさに合わせて使える3サイズ入りです。
BAND-AID(バンドエイド) 救急絆創膏 ウォーターブロック
特徴:アメリカの会社ジョンソンエンドジョンソンが手がける製品ですが、絆創膏のことを一括りにバンドエイドと呼ぶ人も見かけるほど、日本でも昔から馴染みがあります。
水仕事用は、通気性を保ち、患部が蒸れないようにしながらも水の浸透はしっかり防ぐ作りになっています。
指先用からジャンボサイズまで傷口に合わせて選ぶこともできます。
B.BテープA スタンダード 救急絆創膏
特徴:パッド部分に殺菌消毒成分であるアクリノール液が付いている絆創膏。
患部の化膿を抑える効果が期待できます。
半透明タイプであるため、目立ちにくい絆創膏で、安価であるのも利点の一つです。
モイストヒーリング(湿潤療法)ができるタイプの選び方
<選び方のポイント>
・サイズ、部位別で選ぶ
モイストヒーリングを行う上では傷から出る滲出液を逃さないため、傷口をしっかり覆うサイズの絆創膏を選ぶことがなにより重要です。
また、しっかり覆いつづけるためには途中で剥がれないことも大切です。
部位ごとに販売されている製品は、その場所での動きに合わせて剥がれにくいように設計されています。
その怪我に対して限定的になる可能性はありますが、モイストヒーリングの成功率を上げるためには部位別で選ぶこともおすすめします。
・絆創膏タイプかロールタイプか
いわゆる絆創膏のタイプか、ロールになっているタイプ、ロールタイプであれば、自分で必要な大きさに切って使用できるため、自由度が高いです。
しかしその分、角を丸めて切ったり、部位ごとに自分で形を変えたりするなどの工夫を施さないと剥がれやすいといったデメリットもあります。
<おすすめの絆創膏>
バンドエイド® キズパワーパッド™プラス ふつうサイズ
特徴:キズパワーパッドを改良し、より湿潤液を保てるよう厚みをアップした製品です。
湿潤液が多く出ている傷でも、漏れずに安心して使えます。
それほど深くない傷であれば、従来のキズパワーパッドで問題なく使用できるでしょう。
ハイドロール
特徴:ロールタイプのモイストヒーリング用絆創膏です。
10センチ×40センチのサイズがあるため、家庭に1つあると、さまざまな傷に対応することができるでしょう。
湿布製品を多く手掛ける帝国製薬から販売されているため、肌への負担や剥がれにくさも計算されています。
3M スリーエム ネクスケア キズをキレイに治す ハイドロコロイドメディカルパッド S12枚
特徴:テープや付箋で馴染みのある3Mが販売する絆創膏です。
3Mは接着技術を活かすことで、医療用のテープも幅広く手掛けており、こちらの絆創膏も肌に優しいながらも剥がれにくく、防水性の高いテープとなっています。
まとめ
絆創膏の種類から選び方のポイント、おすすめの製品までお伝えさせていただきました。
シンプルなタイプからモイストヒーリングのできるタイプ、液体タイプとさまざまありますが、傷の種類によって、適当な絆創膏は異なり、一概に高価なものが優れていて、安価なものは性能が悪いとは言い切れません。
大切なのは傷の場所や状態、また生活環境に合わせて、その傷毎に適切な絆創膏を選ぶことでしょう。
また、絆創膏は家庭でできる応急処置ですが、使用していても出血がおさまらない、腫れて熱を持つなど悪化してくるようであれば、必ず医療機関を受診するようにしましょう。
このコラムが絆創膏選びでお困りのあなたにとって、お役に立てれば幸いです。