指定医薬部外品の「のど飴」効果と選び方のポイントは?おすすめ製品も紹介
のどに違和感がある気がして、のど飴を買おうとコンビニに入るといくつかの製品の箱には「指定医薬部外品」の文字が。
「指定医薬部外品ってなに?」「薬用って書いてあるのど飴にはどんな効果があるの?」
このコラムでは、こういった疑問にお答えすべく、指定医薬部外品ののど飴の基礎知識から含まれる有効成分、また選び方のポイントとおすすめ製品までお伝えさせていただきます。
指定医薬部外品の「のど飴」とは?
のど飴には厳格な定義がなく、医薬品、指定医薬部外品、また食品の3つの分類で製品が販売されています。
指定医薬部外品を含む医薬部外品には「薬用」とつけることができるため、「薬用のど飴」と書いてあれば、指定医薬部外品ののど飴のことを指します。
医薬品と指定医薬部外品に関しては、厚労省の審査を受けた有効成分が製品の中に含まれていますが、その中でも、副作用や使い方の観点から比較的安全性が高いとされるものが指定医薬部外品に分類され、スーパーやコンビニなどでも手軽に購入できるようになっています。
ただ、比較的安全性が高いといっても、もとは医薬品で販売されていた成分でもあるため、しっかり用法・用量を守って使用する必要があります。
医薬品ののど飴のように、咳止め成分などは配合されていませんが、炎症を抑える成分や殺菌消毒成分を含む製品が多く、主に『のどの炎症によるのどの痛み・のどのはれ・のどの不快感・のどのあれ・声がれ』『口腔内の殺菌・消毒』『口臭の除去』などといった効能・効果を示します。
医薬品、指定医薬部外品、食品ののど飴の詳しい違いについて、またどの分類の「のど飴」を選べばいいのか、などについてはこちらのコラムもご参照ください。
含まれる有効成分は?
指定医薬部外品ののど飴に含まれる代表的な有効成分をご紹介します。
<炎症を抑える成分>
・グリチルリチン酸二カリウム
喉の痛みや腫れを引き起こしている炎症を抑える成分です。
<殺菌・消毒成分>
・セチルピリジニウム塩化物水和物(CPC)
口の中やのどの粘膜で細菌の増殖を抑える働きをします。
のどや口の中の殺菌を目的として、のど飴、うがい薬、歯磨き剤などの医薬品・医薬部外品で用いられることの多い成分です。
<生薬成分>
生薬とは、漢方の原料になるもので、植物の葉や根、また鉱物や動物の一部分を加工したものです。
のど飴にものどの不快な症状を緩和する効果が期待される、さまざまな生薬が含まれています。
生薬の種類によっては、咳を抑える効果があるものもありますが、指定医薬部外品ののど飴は咳を抑える目的での使用はできないため、あくまで喉の腫れや「たん」に効果があるとして含まれています。
・キキョウエキス:桔梗の根などから抽出した成分で、たんを切り、のどの炎症を抑えます。
・カンゾウエキス:甘草から抽出した成分で、抗炎症成分であるグリチルリチンを主成分としてもち、のどの痛み・炎症を緩和します。
・ソヨウエキス:紫蘇の葉から抽出した成分で、のどの痛み・炎症を緩和します。
・オウヒエキス:桜の皮から抽出した成分で、たんを切りやすくする作用があります。
・ショウキョウエキス:生姜から抽出した成分で、のどの痛みを抑える作用があります。
・セネガエキス:セネガという植物から抽出した成分で、気道粘液の分泌を高め、たんを薄めて出しやすくします。
指定医薬部外品の「のど飴」の選び方のポイントは?
症状で選ぶ
指定医薬部外品は中に含まれる有効成分により、効能・効果が定められています。
そのため、製品選びにあたってはまず「自分の症状」に適した効能・効果があるものを選びましょう。
指定医薬部外品ののど飴はほとんどの製品が喉の腫れや痛みに効果を示しますが、例えば「たん」や「口腔内の消臭」などは、成分によって効能効果の有無が分かれます。
・のどの腫れ、のどの痛み、声枯れ:比較的どの製品であっても効能効果があります。
・口腔内の消臭:殺菌消毒成分であるセチルピリジニウム塩化物水和物(CPC)が含有されている製品。
・たん:生薬成分を含む製品のうち、一部にて効能効果があります。
・咳:指定医薬部外品では症状を抑えることができないため「医薬品」ののど飴から探しましょう。
対象年齢で選ぶ
「たかがのど飴なんだから、大人も子供も特に使い方に差はないだろう」と思い込んでいる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
のど飴といえど、医薬品・指定医薬部外品のものは年齢によって用法・用量が変わることがあるので要注意です。
「まだ誤飲の可能性がある5歳以下には与えない」というのは、どの製品でも共通していますが、それ以外に15歳以上でないと服用できないとされている製品も存在します。
家族で共有するものをお探しの方は、必ず対象年齢についてもチェックするようにしましょう。
味で選ぶ
症状や対象年齢で製品を絞ったら、最後に味やフレーバーで好みの製品を決めましょう。
「飴」と名前に付くだけあり、さまざまなフレーバーを用意している製品が多いです。
また、製品によっては使用による糖分やカロリー摂取を考慮して、シュガーレスタイプを用意していたり、製品全体がシュガーレスになっていたりすることもあります。
虫歯や糖尿病などを意識する人は、シュガーレスタイプから選ぶというのも一つの選択でしょう。
フレーバーによって効能効果の作用自体に違いはないため、好みのものを選びましょう。
おすすめの指定医薬部外品のど飴4選
ヴイックス メディケイテッド ドロップ
有効成分:セチルピリジニウム塩化物水和物
対象年齢:5歳以上
フレーバー:(ノーマル)チェリー、ウメ、レモン、レギュラー、オレンジ、ブルーミント、巨峰、抹茶、スーパークール
(シュガーレス)グレープフルーツ、グリーンアップル、ハニーレモン、ゆず、ブルーベリー、アセロラ
特徴:殺菌・消毒成分であるセチルピリジニウム塩化物水和物を配合した、知名度の高い製品。
特に目立つのが味のバリエーションの豊富さで、ノーマルタイプ9種類に加えて、シュガーレスタイプも6種類ありますので、幅広い種類から好みの味を選べるでしょう。
ちなみにシュガーレスタイプはノーマルタイプに添加されている白糖を人工甘味料に変えることで、1粒あたりのカロリーを9kcalから3.5kcalまで抑えてあります。
ルルのど飴DX グレープ味
有効成分:オウヒエキス、カンゾウエキス、キキョウエキス、ショウキョウエキス、シャゼンソウエキス、セネガエキス
対象年齢:15歳以上
フレーバー:グレープ
特徴:生薬成分を6種類配合し、喉の荒れや痛みだけでなく、たんにも効果を示すのど飴です。
シュガーレスタイプで、スーッとするグレープ味が特徴です。
サラクチダマ
有効成分:セチルピリジニウム塩化物水和物、グリチルリチン酸二カリウム、キキョウ流エキス
対象年齢:5歳以上
フレーバー:ハーブミント味
特徴:生薬成分のキキョウに加え、殺菌・消毒成分、抗炎症成分が配合されているため、のどの痛みや声枯れだけでなく、口臭にも効果のあるのど飴です。
口臭対策製品で有名なブレスケアシリーズでおなじみの小林製薬が販売している、のど飴です。
G・U・Mメディカルドロップ
有効成分:セチルピリジニウム塩化物水和物
対象年齢:5歳以上
フレーバー:ハーブミント、レモン、青リンゴ
特徴:歯磨きやデンタルリンスで有名なサンスターのG・U・Mシリーズから出ているのど飴です。
殺菌消毒成分セチルピリジニウム塩化物水和物を含むことで、口の中の原因菌を排除、口臭予防にも使用できます。
シュガーレスにこだわっているところも、歯の健康を考えるサンスターならではと言えるでしょう。
まとめ
指定医薬部外品ののど飴について、基礎知識から含まれる有効成分、また、選び方のポイント、おすすめ製品まで幅広くお伝えさせていただきました。
指定医薬部外品ののど飴はコンビニやスーパーなど身近な場所でも置いてありますが、医薬品と同じく、効能効果の認められた有効成分がしっかりと含まれています。
のどの痛みや腫れ、また成分によっては「たん」や口臭にも効能効果が期待されるため、対象年齢を含め、箱に書いてある効能効果をよく確認して購入するようにしましょう。
また、さまざまな味のバリエーションを用意している製品が多いですが、食品ののど飴と違い、制限なく適当に舐めていいものではありません。
用法・用量をしっかり守り、1週間程度使用しても効果が出ない場合は、医療機関を受診するようにしましょう。
このコラムが指定医薬部外品ののど飴をお探しのあなたにとって、お役に立てれば幸いです。