【即備えたい!】夏の常備薬一覧|夏バテ・下痢・頭痛に備える家庭のマストリスト
暑くなると、ついつい油断しがちな夏の体調管理。
今回は「夏の常備薬 一覧」と題して、夏バテ、胃腸不調、頭痛や熱中症対策に役立つ市販薬を症状別にまとめました。
忙しいお父さんも、家族思いの主婦(夫)も、これさえあれば「いざ」という時に慌てずに済む、頼りになる薬リストです。
第1章|夏に多い体調不良と家庭で備える薬の基本
夏に多い体調不良を整理
夏は高温多湿や冷房、食生活の乱れなど、体にとって負担の多い季節です。
特に以下の4つは発症頻度が高く、家庭での備えが重要です。
夏バテ
連日の暑さで自律神経が乱れ、体温調節や消化機能が低下。
食欲不振やだるさ、集中力低下が続きます。
冷たい飲み物や冷房の使いすぎも原因になります。
胃腸不調
そうめんやアイスなど冷たい食品の摂りすぎで胃腸が冷え、胃酸や消化酵素の分泌が低下。
結果として消化不良や胃もたれ、下痢が起こりやすくなります。
加えて、夏は食中毒のリスクも高まります。
熱中症
汗によって水分や塩分が失われ、体温調節が機能不全に陥る状態。
軽いめまいや立ちくらみから、意識障害など命に関わる症状まであります。
室内でも発症します。
頭痛
熱中症や脱水が原因となるほか、冷房による血行不良や片頭痛の誘発もあります。
こうした症状は、日常生活の中で突然起こることも多く、「症状が出たときにすぐ使える薬」を手元に置いておくことが重要です。
まずはこの5つをそろえる
上記の不調に幅広く対応できるのが、次の5つです。
役割と合わせて覚えておくと、選び間違いを防げます。
1. 胃腸薬(消化酵素補充/胃酸抑制)
消化不良や胃もたれに。
夏バテで食欲が落ちたときにも活躍します。
2. 整腸剤・下痢止め(乳酸菌・ビフィズス菌/ロペラミドなど)
腸内環境を整え、下痢や便秘の改善に。
下痢止めは軽度〜中程度の下痢に限定し、食中毒疑いでは使用を避けます。
3. 解熱鎮痛薬(アセトアミノフェン/ロキソプロフェン)
発熱や頭痛、関節痛に。
成分の特性を理解し、持病や年齢に合うものを選びます。
4. 経口補水液(ナトリウム・カリウム配合)
脱水症状の改善に必須。
熱中症や下痢・発熱時にも有効です。
5. 冷却ジェルシート
発熱や熱中症時の補助冷却に便利。
特に小児や高齢者の体温管理に役立ちます。
第2章|症状別おすすめ市販薬リスト【胃腸・下痢・夏バテ編】
胃腸不調対策:消化薬・胃酸を抑える薬・整腸剤
夏場の胃腸不調は、冷たい飲食や脂っこい料理、暴飲暴食が引き金になります。
症状や原因に応じて薬を選ぶと、回復が早まります。
消化薬(消化酵素補充タイプ)
胃や腸の消化力をサポート。脂っこい食事や肉類の消化不良に役立ちます。
製品例:第一三共胃腸薬プラス細粒
胃酸抑制薬(H₂ブロッカー)
胸やけや胃酸過多による胃のムカつきを和らげます。
製品例:ガスター10 S錠
整腸剤
乳酸菌やビフィズス菌で腸内環境を改善。軟便や便秘の両方に対応できます。
製品例:ビオスリーHi錠
下痢対策:ロペラミドと整腸剤の使い分け
夏は水や食べ物による下痢が増えますが、原因や症状によって対応を変えることが大切です。
ロペラミド(止瀉薬)
腸の動きを抑えて水分吸収を促し、下痢を止めます。旅行や外出先での急な下痢に有効です。
ただし、高熱や血便、激しい腹痛を伴う場合は食中毒の可能性があるため使用しません。体内の原因菌を排出する必要があるからです。
製品例:トメダインコーワフィルム
整腸剤
乳酸菌やビフィズス菌を補い、腸内環境を整えることで回復を促します。感染性胃腸炎や食中毒の下痢など、下痢を無理に止めない方がよい場合にも使えるのが特徴です。
製品例:ビオスリーHi錠
夏バテ対策:ビタミンB群・アミノ酸製剤・漢方薬
夏バテは栄養不足や自律神経の乱れが背景にあります。
薬やサプリを上手く使うことで、体調の立て直しがしやすくなります。
ビタミンB群製剤
糖や脂質をエネルギーに変える働きを助け、だるさや疲労感の軽減に役立ちます。
製品例:アリナミンEXプラス
アミノ酸製剤
BCAA(分岐鎖アミノ酸)を中心に必須アミノ酸を配合し、筋肉疲労の回復や持久力維持に役立ちます。
製品例:「アミノバイタル クエン酸チャージ」ウォーター
漢方薬(補中益気湯)
体力低下や食欲不振に。自然な作用で体全体のバランスを整えます。
製品例:ツムラ漢方補中益気湯エキス顆粒
第3章|症状別おすすめ市販薬リスト【熱中症・頭痛・発熱編】
熱中症対策:経口補水液・塩分タブレット・清涼飲料水の注意点
熱中症は、体温調節が追いつかず体内の水分と電解質が不足した状態です。
軽症のうちに適切な補水と塩分補給を行うことで、重症化を防げます。
経口補水液
ナトリウムやカリウムなどの電解質を含み、効率的な水分補給が可能です。脱水症状の改善に有効で、発熱や下痢時にも使えます。
製品例:アクエリアス 経口補水液 ORS
塩分タブレット
外出時や運動中の塩分補給に便利です。経口補水液より軽度の水分・塩分補給向け。ただし塩分だけでは補水にならないため、必ず水と一緒に摂取しましょう。
製品例:塩分チャージタブレッツ
清涼飲料水の注意点
スポーツドリンクは糖分が多いため、運動直後のエネルギー補給には適していますが、普段の水分補給には不向きです。
日常の補水目的では糖分控えめタイプを選び、脱水症状がある場合は経口補水液を優先しましょう。
頭痛・発熱:アセトアミノフェンとロキソプロフェンの使い分け
夏の頭痛や発熱は、熱中症や感染症が原因のこともあります。
解熱鎮痛薬は成分によって向き不向きがあるため、状況に応じて選びます。
アセトアミノフェン
胃への負担が少なく、子どもや高齢者、持病のある方にも使いやすい成分です。
製品例:タイレノールA
ロキソプロフェン
鎮痛・解熱効果が高く、頭痛や関節痛など幅広く対応できます。胃に負担をかけやすいため、空腹時の服用は避けます。
製品例:ロキソニンS
小児用解熱剤の形状(坐薬・顆粒)のメリット・デメリット
子どもの発熱時には、体調や状況に応じて形状を選ぶと安心です。
坐薬
胃腸が弱っている時や吐き気がある時に有効。夜間や寝ている間でも使いやすい反面、使用を嫌がる子もいます。
製品例:こどもパブロン坐薬
顆粒(粉薬)
飲みやすく即効性があります。水やジュースに溶かして服用できるため、使いやすい形状です。甘味料や香料が苦手な子には工夫が必要です。
製品例:ムヒのこども解熱鎮痛顆粒
服用タイミングと水分補給の関係
解熱鎮痛薬は、発熱や頭痛がつらくなり始めた時点での服用が効果的です。
ただし、脱水状態では薬の吸収や体調回復が遅れるため、必ず先に水分・電解質補給を行うことが大切です。
服用後も定期的に水分をとり、体温の管理を続けましょう。
まとめ : 5つのポイントを押さえれば夏は乗り切れる!
・夏の不調は4パターン:夏バテ・胃腸不調・熱中症・頭痛/発熱
・常備すべき薬は5種類以上:胃腸薬・整腸剤・下痢止め・解熱鎮痛薬・経口補水液(+冷却グッズ)
・下痢対策は使い分け:食中毒時は整腸剤、急な下痢はロペラミド
・熱中症予防は補水が最優先:経口補水液や塩分タブレットで電解質も補給
・解熱鎮痛薬は成分で選ぶ:アセトアミノフェンは胃に優しい/ロキソプロフェンは効果が高いが胃負担あり
夏の常備薬は「使う場面がはっきりしているもの」だけを選んでおくのがポイントです。
種類が多すぎると管理が面倒になり、期限切れも増えます。
今回のリストをそろえておけば、軽度の不調にはすぐ対応できますし、必要に応じて医療機関に行く判断も早くなります。
準備は面倒でも、“備えがある安心感”は夏を快適に過ごす最大の武器になります。
【参考情報】
この記事の作成にあたり、以下の公式情報を参考にしています。
ご自身での確認や商品選びの際にご活用ください。
◆ メーカー公式製品情報(医薬品・サプリメント含む)
・第一三共ヘルスケア|第一三共胃腸薬プラス細粒
・アリナミン製薬|ビオスリーHi錠
・興和株式会社|トメダインコーワフィルム
・大塚製薬|OS-1(経口補水液)
・第一三共ヘルスケア|ロキソニンS