のど飴は医薬品や食品、どの分類を選ぶかが大切!それぞれの特徴を解説
寒い季節になってくるとのどの乾燥が気になってきますよね。
そういった、のどの乾燥を手軽に解決してくれるアイテムの一つが「のど飴」です。
ただ「のど飴」と言っても医薬品から食品まで幅広い製品があり、どれを選んだらいいか迷いますよね。
「効果が高いから医薬品?」「美味しさを求めるなら食品?」
間違いとは言いませんが、それぞれの分類で一番異なるのは「使い方」や「効果・効能のある症状」です。
このコラムではのど飴の基礎知識から、それぞれの分類の特徴、どういう人におすすめか、幅広くお伝えさせていただきます。
のど飴の製品選びでお困りのあなたにぜひ読んでいただきたい内容です。
「のど飴」とは?
のどに何らかの作用がある飴をまとめて「のど飴」と呼びます。
そのため、のど飴にははっきりとした定義がなく、医薬品から、指定医薬部外品、清涼感や味を楽しむ食品まで、さまざまな種類のものが販売されています。
ただ、医薬品、指定医薬部外品、食品、どの分類に属するかによって、含まれる有効成分や効能・効果、また使い方には大きな違いがあります。
詳しくご説明させていただきますね。
「のど飴」の3つの分類
のど飴として販売されている製品は以下の3種類に分類されます。
● 医薬品
● 指定医薬部外品
● 食品
これらの違いについて、以下の表にまとめさせていただきました。
医薬品 | 指定医薬部外品 | 食品 | |
特徴 | 病気の治療や予防を目的として製造されており、販売者が制限されている | 元々は医薬品として販売されていたが、比較的安全性が高いことから、身近な場所でも購入できるようにしたもの | 口から摂取するもののうち、医薬品(指定医薬部外品などを含む)を除いたもの |
販売 | 登録販売者や薬剤師でないと販売ができない | 販売者に制限がないため、薬局に限らず、コンビニなど、どこでも購入が可能 | 販売者に制限がないため、薬局に限らず、コンビニなど、どこでも購入が可能 |
製品の審査 | 厚生労働省による厳しい審査が必要 | 厚生労働省による厳しい審査が必要 | 特に審査は必要ない |
有効成分 | 厚生労働省が認めたもののみ使用可能 | 厚生労働省が認めたもののみ使用可能 | 医薬品に該当する成分はNGだか、他には明確な規定はない |
表示 | 「効能・効果、用法・用量」を記載できる | 「効能・効果、用法・用量」を記載できる | 効能・効果 や用法・用量を記載することはできない |
医薬品と指定医薬部外品に関しては、厚労省の審査を受けた有効成分が製品の中に含まれています。
副作用や使い方の観点から、より管理が必要であると判断されるものが医薬品に、比較的安全性が高いとされるものが指定医薬部外品に分類されます。
例えば、咳止め成分などは医薬品にしか含むことができませんが、殺菌成分や炎症を抑える成分などは医薬品と指定医薬部外品で同じ成分を用いていることも多いです。
そのため、一概に医薬品の方が効果が高いとは限らないとも言えるでしょう。
また、食品に関しては、有効成分は含まれないため、効能・効果を示すことはできません。
ただ、食品ののど飴に含まれるハーブなどは、欧米諸国では古くから医療に用いられている成分ですし、はちみつやプロポリスなども、医学的に有効性が証明された成分ではありませんが、喉に良いとされるものです。
例えて言うとサプリメントと同じであり、明確な効能・効果は記載できませんが、食品ののど飴は味だけで効果が全くないかとなると、そうとは言い切れないでしょう。
医薬品の「のど飴」
医薬品ののど飴に含まれる有効成分には、のどの腫れやのどの殺菌に効果がある成分、咳止め成分などがあるでしょう。
特に「咳止め」や「痰切り」といった作用の成分に関しては、医薬品にしか含まれないものも存在します。
特徴
・「のどの腫れ」「のどの痛み」「咳」「たん」などに効能・効果あり。
・用法・用量を守って服用する。
・実店舗で購入する場合は、医薬品を取り扱う、薬局やドラックストアなどでしか購入することができない。
・有効成分に関して、医薬品との重複や相互作用、また体質(持病)による使用可否を確認する必要あり。
・製品によっては子供は服用できない可能性もあり。
こんな人におすすめ
・のどの痛みに加え、咳やたんが出ている人
・併用薬や持病に関して、しっかり確認してから服用できる人
・用法をしっかり守って使用できる人
どんな商品があるの?
指定医薬部外品の「のど飴」
指定医薬部外品は殺菌成分や抗炎症成分、またのどの腫れなどに効果のある生薬が有効成分として挙げられます。
医薬品のように「咳止め」などの成分を配合せずに、殺菌成分をメインの有効成分とすることで、口臭の除去などの目的でも使用できる製品があるのが特徴です。
特徴
・「のどの腫れ」「のどの痛み」に効能・効果あり。
・殺菌成分が含まれているものは「口臭の除去」や「口腔内の殺菌」の効果・効能も。
・用法・用量を守って服用する。
・薬局やドラックストアだけでなく、コンビニ、スーパーでも購入可能。
こんな人におすすめ
・咳はそこまでひどくないけれど、喉の痛みや腫れがある人
・のどの痛みに対して有効な成分を含む製品を、身近な場所で購入したい人
・用法・用量を守って服用できる人
・口臭の除去や口腔内の殺菌目的でのど飴を使用したい人
どんな商品があるの?
食品の「のど飴」
食品ののど飴には有効成分は含まれませんが、ハーブやはちみつなど、喉の潤いを保つ成分や、清涼感を味わえるものが含まれている製品も多いです。
それ以外にもさまざまな味の製品が存在します。
特徴
・食品であるため、効能・効果はなし。
・用法・用量がないため、好きな時に服用して構わない。
・味や種類が豊富。
こんな人におすすめ
・手軽にのどの清涼感や潤いを感じたい人。
・幅広い味のバリエーションから選択したい人。
・用法・用量に縛られず自由にのど飴を舐めたい人。
どんな商品があるの?
・ノーベル VC-3000 のど飴
・龍角散 のどすっきり飴
・カンロ ノンシュガー果実のど飴
「のど飴」を使用するときの注意点
<医薬品、指定医薬部外品ののど飴を使用する際は用法・用量に注意>
特に医薬品ののど飴に関しては、用法・用量を守らず、食品ののど飴感覚で、適当に服用していると、有効成分が過剰に入り、予期せぬ副作用などが出てくる可能性があります。
「飴」と名前が付くことで、ついついお菓子感覚で使用する人がいますが、れっきとした医薬品(医薬部外品)ですので、必ず用法・用量を守って使用しましょう。
<連続して舐めすぎない>
喉は唾液を利用することによって「食物を消化し、胃に送り届ける役割」と、「細菌やウイルスが入り込まないよう体外に排出する役割」の2つの働きを持ちます。
喉は、食事の時とそれ以外でこれらの役割を使い分けているのですが、のど飴を連続して使用していると、消化の方に役割が切り替わったまま、のどの保護を行う方の機能が働かなくなってしまいます。
そのため、のど飴の使用が逆に感染を引き起こす要因になる可能性があるので注意です。
<虫歯・糖尿病に注意>
のど飴は製品によっては、甘さを出すために糖分が結構入っているため、摂り過ぎによる虫歯や糖分過多に注意が必要です。
製品にもよりますが、1粒あたり15kcalほどあるものもあるため、口寂しさを紛らわすためにのど飴を使用していると、想像以上にカロリー・糖分を摂っていることになります。
シュガーレス、またノンシュガーと記載のある製品は、砂糖などを使用せず、代わりに「糖アルコール」という虫歯になりにくく、血糖値の上昇を抑えやすい成分を使用しているため、そういった製品から選ぶのも良いでしょう。
まとめ
のど飴の基礎知識、分類から服用の注意点までお伝えさせていただきました。
のど飴は「医薬品」「指定医薬部外品」「食品」の3種類に分けられますが、どの分類に属するかによって、効果や使い方が大きく異なります。
一概に医薬品であれば効果が高いとも言い切れないところもあり、どの分類ののど飴を購入するかは、今出ている症状や目的に沿って選ぶ必要があるでしょう。
また、医薬品や指定医薬部外品ののど飴は用法・用量を守って使用しなければなりませんし、年齢などの制限もしっかり確認しましょう。
寒い時期になると欲しくなる「のど飴」。次回購入される際にこのコラムが参考になれば幸いです。