

風邪薬やロキソニンとコーヒーは一緒に飲める?薬剤師が解説
「かぜ薬を飲んだけど、いつものコーヒーは飲んでもいいの?」と迷ったことはありませんか。
先に答えをお伝えすると、薬はコーヒーではなく水で飲んでください。カフェイン入りの薬を飲んでいる間は、コーヒーの量も控えめにするのがおすすめです。
かぜ薬や痛み止めには、カフェインが入っているものがあります。コーヒーと重なると、カフェインのとりすぎになることがあるためです。
この記事では、カフェイン入りの薬の見分け方、1日の目安、ロキソニンやインフルエンザの薬のときの考え方を、薬剤師が解説します。


第1章 風邪薬とコーヒーは一緒に飲める?|カフェインの重なりに注意
かぜ薬や痛み止めには、カフェインが入っているものがあります。
かぜ薬にもカフェインが入っている
たとえば総合かぜ薬のパブロンゴールドA<微粒>には、1包に無水カフェインが25mg入っています。1日3包で75mgです。
カフェイン入りの薬を飲んでいるときにコーヒーも飲むと、カフェインが重なります。
カフェイン入りの薬は、カフェイン飲料との併用を避ける
厚生労働省は、カフェインを含む薬を飲むときは、カフェインを含む飲み物との併用を避ける必要がある、としています。
カフェインをとりすぎると、めまい、心拍数の増加、興奮、不安、震え、不眠、下痢、吐き気などが起きることがあります。




薬は水で飲む
たとえばパブロンゴールドA<微粒>やロキソニンSプレミアムの説明書には、「水又はぬるま湯で服用」と書かれています。
コーヒーやお茶で薬を飲むのは避けてください。


第2章 カフェインはどのくらいまで?|1日の目安と、薬の量
海外(カナダ保健省)の目安では、健康な大人のカフェインは1日400mgまでとされています。
1日400mgは、マグカップのコーヒー約3杯
厚生労働省は、カナダ保健省の目安として、健康な大人は1日400mg(マグカップのコーヒー約3杯)まで、と紹介しています。
1日にとってよいカフェインの量は、日本でも国際的にも決められていません。個人差が大きいためです。
飲み物と薬のカフェインの量を比べると、次のとおりです。
毎日マグカップで3杯コーヒーを飲む人が、カフェイン入りのかぜ薬を飲むと、目安を超えることがあります。


妊娠中・授乳中や子どもは、もっと少なく
同じ目安では、妊娠中・授乳中、妊娠を予定している人は1日300mgまでとされています。英国では、妊娠中は1日200mgまでと、さらに少ない目安もあります。
子どもはカフェインの影響を受けやすく、4〜6歳は1日45mg、7〜9歳は62.5mg、10〜12歳は85mgまでとされています。


第3章 ロキソニンとコーヒーは?|同じロキソニンでもカフェインの有無が違う
ロキソニンSにカフェインは入っていませんが、ロキソニンSプレミアムには入っています。
名前が同じでも、中身はシリーズで違う
ロキソニンSは、有効成分がロキソプロフェンだけの薬です。
ロキソニンSプレミアムには、ロキソプロフェンのほかに、1回分(2錠)で無水カフェイン50mgと、アリルイソプロピルアセチル尿素60mgが入っています。
ロキソニンSプレミアムの説明書には、飲んだあとは乗物や機械の運転をしないよう書かれています。眠気などが出ることがあるためです。






第4章 インフルエンザのときのコーヒーは?|薬との飲み合わせと、休むこと
インフルエンザの薬のオセルタミビル(タミフル)を飲んでいる間にコーヒーを飲んでも、飲み合わせの問題はありません。
オセルタミビル(タミフル)とコーヒー
タミフルの添付文書で、一緒に使うときに注意する薬とされているのは、ワルファリンと、鼻から入れるインフルエンザの生ワクチンです。コーヒーやカフェインは書かれていません。
また、タミフルは、体の中で「P450」という酵素では分解されず、この酵素で分解されるほかの薬にもほとんど影響しないことが、添付文書に書かれています。
カフェインは主にこの酵素(CYP1A2)で分解されるので、タミフルとカフェインが、お互いの効き方を変える心配はありません。
ただし、薬は水で飲んでください。
熱や痛みにカフェイン入りのかぜ薬や痛み止めを一緒に使うときは、第1章・第2章と同じ注意が必要です。
熱があるときは、休むことを優先
カフェインをとりすぎると、眠れなくなることがあります。
インフルエンザやかぜのときは、体を休めることが大切です。コーヒーを飲むなら、夕方以降は控えめにしましょう。


第5章 風邪薬とコーヒーのQ&A
Q1.カフェインが入っているかは、どこを見ればいいですか?
A:箱や説明書の「成分」に「無水カフェイン」があるかを見てください。
ロキソニンSプレミアムのように、同じ名前のシリーズでも入っているものと入っていないものがあります。迷ったら、薬剤師に箱を見せて聞いてください。
Q2.緑茶やエナジードリンクも、コーヒーと同じですか?
A:緑茶・紅茶にも、カフェインは入っています。
カフェインを多く加えた、いわゆるエナジードリンクには、100mLあたり32〜300mgのものがあります。カフェイン入りの薬を飲んでいる間は、量を確かめて控えめにしてください。


Q3.ふだん飲んでいる処方薬があります。コーヒーとかぜ薬に気をつけることは?
A:薬によっては、カフェインと一緒に使うと副作用が強く出ることがあるので、相談してください。
たとえばぜんそくの薬のテオフィリン(テオドール)は、説明書で、カフェインやエフェドリンなどと一緒に使うと、神経を刺激する作用が強く出ることがあるとされています。カフェインは、かぜ薬に入っていることもあります。
持病の薬を飲んでいる人は、かぜ薬を選ぶ前に、お薬手帳を持って薬剤師に相談してください。
まとめ|風邪薬とコーヒーは、カフェインの重なりに気をつけて


☆薬は水で飲む
コーヒーやお茶ではなく、水かぬるま湯で飲みます。
☆薬の成分を確かめる
かぜ薬や痛み止めには、無水カフェインが入っているものがあります。
☆海外の目安は1日400mg
健康な大人で、マグカップのコーヒー約3杯です。カフェイン入りの薬を飲む日は、控えめに。
☆持病の薬は相談
テオフィリンなど、カフェインと一緒に注意が必要な薬があります。
迷ったときは、薬の箱やお薬手帳を持って、薬剤師に気軽に相談してください。
【参考情報】
この記事の作成にあたり、以下の公的機関・学会・メーカーの公式情報を参考にしています。
・厚生労働省|食品に含まれるカフェインの過剰摂取についてQ&A
・PMDA|パブロンゴールドA<微粒> 添付文書
・PMDA|ロキソニンS 添付文書
・PMDA|ロキソニンSプレミアム 添付文書
・PMDA|タミフルカプセル75 添付文書
・PMDA|レスピア静注・経口液60mg(カフェイン)添付文書
・PMDA|テオドール錠 添付文書





