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カロナールとお酒は何時間あける?飲んでしまったときの対処を薬剤師が解説 この記事はプロモーションを含みます
公開日:

カロナールとお酒は何時間あける?飲んでしまったときの対処を薬剤師が解説

「カロナールを飲んだあとに、お酒を飲んでしまった」「これから飲み会だけど、カロナールを飲んでも大丈夫?」と迷っていませんか。

 

先に答えをお伝えすると、カロナールとお酒は、一緒に飲まないのが基本です。

 

うっかり重なっても、いつもの量を1回飲んだだけで、ふだんからお酒をたくさん飲む人でなく、今回も飲みすぎていなければ、重い問題になることは多くないと考えられます。

 

ただし、決められた量を超えて飲んだときや、体調に変化があるときは、第2章の目安を見て、受診や相談をしてください。

 

この記事では、処方と市販のカロナールの説明書の違い、飲んでしまったときに確かめること、何時間あければよいかの考え方、特に注意が必要な人を、薬剤師が解説します。

監修薬剤師 クロロボ
作成 薬選編集部
第1章 カロナールとお酒は一緒に飲める?|処方と市販で書き方が違う

第1章 カロナールとお酒は一緒に飲める?|処方と市販で書き方が違う

市販のカロナールAやタイレノールAの説明書には、「服用前後は飲酒しない」と書かれています。

 

処方のカロナールは「ふだんからたくさん飲む人」に特に注意

処方薬のカロナールの添付文書では、お酒(アルコール)は「併用注意」とされています。一緒に使うときに注意が必要、という意味です。

特に注意が必要とされているのは、ふだんからお酒をたくさん飲む人です。

添付文書には、お酒をいつもたくさん飲む人が、カロナールの成分のアセトアミノフェンを飲んで、肝不全を起こしたという報告が書かれています。

 

市販のカロナールA・タイレノールAは「服用前後は飲酒しない」

カロナールAとタイレノールAは、どちらも1錠にアセトアミノフェンが300mg入った市販薬です。

説明書の「してはいけないこと」に、「服用前後は飲酒しない」と書かれています。

タイレノールAの使用上の注意の解説では、その理由を、お酒との組み合わせで副作用が出やすくなることなどが考えられるため、としています。

処方と市販で書き方がちがうんだ。どっちも気をつけよ〜

カロナールAと処方薬の違いとは?市販で買えるカロナールを徹底解説

 

お酒で肝臓に負担がかかる仕組み

添付文書によると、お酒をいつも飲んでいると、肝臓で薬を分解する酵素(CYP2E1)の働きが強まります。

すると、アセトアミノフェンから、肝臓に毒性のある物質が作られやすくなります。

添付文書で注意されているのは、お酒を「いつも」たくさん飲んでいる人の肝臓です。

たくさん飲む習慣がある人ほど、肝臓に負担がかかりやすいです。

 

第2章 カロナールとお酒を飲んでしまったら?|まず確かめること

第2章 カロナールとお酒を飲んでしまったら?|まず確かめること

まず確かめるのは、飲んだ薬が決められた量の中かどうかです。

 

飲んだ薬の量・お酒の量を確かめる

市販のカロナールA・タイレノールAは、15歳以上で1回1錠、1日3回まで、服用の間は4時間以上あけます。15歳未満は飲めません。

処方のカロナールは、医師から言われた1回の量と回数を確かめてください。

お酒の量も、ふだんと比べて多かったかを思い出しておきます。相談するときに役立ちます。

決められた量を超えて飲んだときは、体調に変わりがなくても、すぐに受診するか、中毒110番に相談してください。

アセトアミノフェンを飲みすぎても、多くの場合、すぐには症状が出ないためです。

 

追加で飲まない。かぜ薬など同じ成分の薬と重ねない

お酒が体に残っているうちは、痛みが続いても、カロナールを追加で飲まないでください。処方で時間を決めて飲んでいる人は、次の分をどうするか、医師か薬剤師に確かめてください。

総合かぜ薬にも、アセトアミノフェンが入っているものがあります。

たとえば総合かぜ薬のパブロンゴールドA<微粒>には、1包にアセトアミノフェンが300mg入っています。

処方のカロナールの添付文書では、アセトアミノフェンが入った市販薬などと重ねると、量が多くなって重い肝障害が起きるおそれがあるため、一緒に使わないよう書かれています。

市販のカロナールAの説明書にも、飲んでいる間は、ほかの解熱鎮痛薬、かぜ薬、鎮静薬を飲まないよう書かれています。

かぜ薬の成分にもアセトアミノフェンが入っていることも。

風邪薬とお酒の飲み合わせ|カルボシステインなど成分別の注意点

 

受診・相談の目安

こんなとき すること
決められた量より多く飲んだ(かぜ薬など、同じ成分の薬と重ねた場合も) 症状がなくても、すぐ受診するか、中毒110番に電話
白目や皮膚が黄色い、尿が茶色い すぐ受診。カロナールとお酒を飲んだことを伝える
飲んだあとに、吐き気・吐く、食欲がない、だるさなど、体調の変化がある カロナールを追加せず、次の日まで待たずに医師か薬剤師に相談。症状が強い・悪くなるときはすぐ受診
ふだんからお酒をたくさん飲む、肝臓の病気がある、食事がとれていない、今回とくに飲みすぎた 体調に変わりがなくても、医師か薬剤師に相談
上のどれにも当てはまらず、いつもの量を1回飲んだだけで、体調に変わりがない カロナールを追加せず、様子を見る。気になるときは薬剤師に相談

決められた量より多く飲んでしまったときは、中毒110番(一般の人向け、365日24時間、情報提供料は無料)に電話で相談できます。

・大阪中毒110番:072-727-2499
・つくば中毒110番:029-852-9999

中毒110番は、実際に起きた急性中毒の相談の窓口です。いつもの量での副作用の相談は受け付けていないので、その場合は薬剤師か医療機関に相談してください。

海外では、イギリスの国民保健サービス(NHS)が、アセトアミノフェン(パラセタモール)を飲んでいるときも、お酒を含めてふだんどおり飲食してよい、としています。ただし同じNHSも、アルコールに依存している人や、短い時間にたくさん飲む人には向かない場合がある、としています。

日本の市販薬の説明書には「服用前後は飲酒しない」と書かれているので、市販薬は説明書に、処方のカロナールは医師や薬剤師の指示に従ってください。

量だけじゃなく体調や相談の目安も確かめるんだね。

 

第3章 お酒とカロナールは何時間あける?|決まった時間はない

第3章 お酒とカロナールは何時間あける?|決まった時間はない

説明書や添付文書には、「何時間あければよい」という決まった時間は書かれていません。

 

説明書には「前後は飲まない」とだけある

市販のカロナールA・タイレノールAの説明書には「服用前後は飲酒しない」とあり、何時間かは書かれていません。

処方のカロナールの添付文書や、タイレノールAの使用上の注意の解説にも、決まった時間は見つかりませんでした。

いちばん確実なのは、カロナールを飲む日は、お酒を飲まないことです。

 

カロナールを飲んだあとのお酒|計算上の目安は約12〜15時間

添付文書によると、カロナールは飲んでから約0.5〜0.8時間で、血液の中の濃さがいちばん高くなります。そこからは約2.4〜2.9時間ごとに、濃さが半分に減っていきます(健康な成人男性が空腹時に1回飲んだときの平均。人によって違います)。

半分に減る時間の5回分がたつと、血液の中の濃さは、いちばん高いときの約3%まで下がります。

この1回飲んだときのデータで計算すると、血液の中の濃さがいちばん高いときの約3%まで下がるのは、飲んでから約12〜15時間です。

ただし、これは計算の上での目安です。薬が体から完全になくなる時間や、お酒を飲んでよい時間を示すものではありません。

また、第1章の肝臓への負担の仕組みは、その日のお酒ではなく、ふだんからの飲酒で起きるものです。ふだんからお酒をたくさん飲む人は、時間をあけるかどうかに関わらず、使う前に医師か薬剤師に相談してください。

昼に飲んだら夜の飲み会は…今日はやめとこ〜

 

お酒を飲んだあとのカロナール|酔いが残るうちは使わない

厚生労働省の飲酒のガイドラインでは、お酒の影響は、年齢、性別、体質などで違う、としています。お酒のあと何時間でカロナールを飲んでよいかにも、決まった数字はありません。

翌朝でも酔いが残っているときは、まだ「飲酒の後」と考えて、カロナールは使わないでください。

痛みがつらいときは、薬剤師に相談してください。

ロキソニンやイブなど、ほかの痛み止めとお酒の時間の目安は、こちらの記事で解説しています。

痛み止め(ロキソニン・イブ)とお酒|飲んでしまった時の対処と時間の目安

 

第4章 特に気をつけたい人|お酒をたくさん飲む人・食事がとれない人

第4章 特に気をつけたい人|お酒をたくさん飲む人・食事がとれない人

ふだんからお酒をたくさん飲む人や、肝臓の病気がある人は、カロナールを使う前に医師か薬剤師に相談してください。

 

ふだんからお酒をたくさん飲む人、肝臓の病気がある人

処方のカロナールの添付文書では、ふだんからお酒をたくさん飲む人は、肝障害が出やすくなるとされています。重い肝障害がある人には使えません。

市販のカロナールAの説明書でも、肝臓病と診断された人は、飲む前に相談するよう書かれています。

添付文書には「たくさん」の量は書かれていません。参考に、アメリカの市販薬の表示では、毎日3杯以上お酒を飲む人に、肝臓への注意が書かれています。

アメリカの1杯は純アルコール約14gで、5%のビールなら約350mLです。

 

食事がとれていない人、脱水ぎみの人

添付文書では、食事がとれない、栄養が足りない、脱水ぎみのときも、肝障害が出やすくなるとされています。

かぜで食事がとれないときや、お酒の飲みすぎで吐いたあとなど、水分が足りないときは、カロナールを使う前に薬剤師に相談してください。

 

処方のカロナールを続けて飲んでいる人

厚生労働省の飲酒のガイドラインでは、薬を飲んでいる人がお酒を飲んでよいか、量や回数を減らすべきかは、主治医に尋ねる必要がある、としています。

痛みや持病で毎日カロナールを飲んでいる人は、お酒をどうするかを、主治医に確かめてください。

お薬手帳と一緒にふだんのお酒の量も伝えてください。

 

まとめ|カロナールとお酒は、重ねないのが基本

まとめのポイント:一緒に飲まないのが基本/飲んでしまったら量と体調を確認/決まった時間はない/よく飲む人は先に相談

☆一緒に飲まないのが基本
市販のカロナールA・タイレノールAの説明書には「服用前後は飲酒しない」と書かれています。

☆飲んでしまったら量と体調を確認
いつもの量を1回飲んだだけで、体調に変わりがなく、第2章の相談・受診の目安にも当てはまらなければ、薬もお酒も追加せずに様子を見ます。量を超えたときや、同じ成分のかぜ薬と重ねたときは、症状がなくてもすぐに相談します。

☆決まった時間はない
説明書に時間の決まりはありません。カロナールを1回飲んだあと、血液の中の濃さが大きく下がるまでは計算で約12〜15時間ですが、お酒を飲んでよい時間を示すものではありません。

☆よく飲む人は先に相談
ふだんからお酒をたくさん飲む人や、肝臓の病気がある人は、使う前に医師か薬剤師に相談します。

迷ったときは、薬の箱やお薬手帳を持って、薬剤師に気軽に相談してください。

 

【参考情報】
この記事の作成にあたり、以下の公的機関・学会・メーカーの公式情報を参考にしています。

・PMDA|カロナール錠200/カロナール錠300/カロナール錠500 添付文書
・PMDA|カロナールA 添付文書
・タイレノールA 添付文書(PDF)
・タイレノールA 使用上の注意の解説(PDF)
・PMDA|パブロンゴールドA<微粒> 添付文書
・MSDマニュアル家庭版|アセトアミノフェン中毒
・日本中毒情報センター|中毒110番
・日本中毒情報センター|中毒110番・電話サービス(一般専用)
・NIAAA(米国国立アルコール乱用・依存症研究所)|What Is A Standard Drink?
・NHS|Paracetamol for adults
・米国連邦規則 21 CFR 201.326(市販の解熱鎮痛薬の表示)
・厚生労働省|健康に配慮した飲酒に関するガイドライン