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更新日:2024/09/03

薬剤師が指南!実用的でおしゃれ「蚊取り線香」のススメ!

暑くなると出てくる嫌な虫「蚊」。刺されると痒いし跡にもなるしで、不快ですよね。

 

蚊に刺されないようにするために、昨今では虫除けスプレーや電子式の液体蚊取りなどもありますが、やはり、定番といえば昔ながらの「蚊取り線香」ではないでしょうか。

 

「蚊取り線香」は昔からある分、「古くさい」と思う方もいるかもしれませんが、安全性も高く、確かな効果があるため、現代においても蚊の駆除方法として重宝されています。
香り付きの製品やスタイリッシュな蚊取り線香容器なども販売され、現代の生活様式に馴染みやすい製品もたくさん販売されています。

 

このコラムでは、蚊取り線香の基礎知識からシーン別のおすすめ製品、さらに気分が上がる蚊取り線香の容器についてもご紹介させていただきますね。

監修薬剤師 ハラクロ
薬剤師ライター ひまわりうさぎ
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蚊取り線香とは?

蚊取り線香とは、その名の通り、蚊を駆除する殺虫成分を含む線香のことです。
お仏壇などであげる線香などと異なり、長時間効果が続くよう、渦巻き型をしているという特徴があります。

主な成分はピレスロイド系と言われ、殺虫効果を持つ除虫菊という花から抽出した成分を化学的に合成したものです。
昔からある蚊取り線香ですが、現在では様々なメーカーより販売されており、天然成分を用いた製品や、花の香りが付いた製品、また、長時間作用するタイプやハエなど他の害虫にも効く製品など、たくさんの種類が存在します。

 

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蚊取り線香の効果

蚊取り線香の主な成分であるピレスロイド系は、蚊の神経を麻痺させることで、駆除又は、近寄らないようにする(忌避)効果を発揮します。
人体への影響が気になる人もいると思いますが、人体や犬猫などの哺乳類や鳥類においては、ピレスロイドは速やかに分解され、安全性の高い薬剤であるとされています。

一般的な蚊取り線香は、「蚊成虫」の駆除、忌避に特化していますが、ハエやハチに効果がある製品も販売されています。
しかし、ダニやゴキブリなど他の害虫には効果が限定的で、決して全ての害虫を駆除できるわけではないため、注意しましょう。

 

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蚊取り線香のメリット、デメリット

続いて、蚊取り線香のメリット、デメリットについてご説明します。

 

メリット

電気を使わないため屋外でも使用可能
蚊取り線香は点火さえすれば、後は数時間〜半日ほど効果が継続します。
そのため、電気設備のないアウトドアの場面でも使用できますし、電気代がかからないという嬉しい面もありますね。

天然成分で赤ちゃんやペットにも安心
虫除けスプレーには、ディートと呼ばれる、小さい子供などには少し不向きな化学成分が入っていることもありますが、蚊取り線香に含まれるピレスロイド系は比較的安全性の高い物質であると認められています。
また、赤ちゃんやペットがいる空間に使用する場面には、天然の除虫菊を使用した製品を選択すれば、さらに安全性を高めることも可能です。

様々な香りの選択肢
昨今では香りを楽しむ製品がたくさん販売されています。
グリーンの香りや、さまざまな花の香りなど、お香気分で蚊取り線香を楽しむことができるようになっています。

 

デメリット

煙が呼吸器に影響を与える可能性
蚊取り線香の主成分であるピレスロイド系は人体に影響が少ない成分とされてはいますが、 呼吸器に疾患がある人にとっては、線香の煙自体が刺激となる可能性があります。
喘息などをお持ちの方は、蚊取り線香の使用を避けた方がいい場合もあるでしょう。

ペットの種類によっては使用NG
蚊取り線香の成分であるピレスロイド系は哺乳類や鳥類といった恒温動物には無害であるとされていますが、ペットとして飼育している昆虫(カブトムシやスズムシ)や魚類(熱帯魚や金魚)には影響を与えるため、注意しましょう。

風通しの良い場所では効果減
屋外でも使用できる蚊取り線香ですが、風通しが良すぎる場所では、有効成分を含む煙があっという間に飛散し、効果が薄れることもあります。

 

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蚊取り線香のシーン別の選び方 とおすすめ製品

家での日常使いは好みの香りをチョイス

玄関や家の中など、日常的に使用する場合は、お好みの香りのものを選びましょう。
蚊取り線香は、どうしても家の空間や衣服に匂いが染み付く可能性が高いです。
多少ニオイが残っても気にならないような、ナチュラルタイプや、好みの香りを選ぶと良いでしょう。

 

ライオンケミカル ほんもの総合研究所 かえる印のナチュラルかとり線香 30巻

ピレスロイド系ではなく、天然の除虫菊成分を用いた蚊取り線香です。
天然成分由来であるため、化学物質を使用することに抵抗のある人や、赤ちゃん、ペットなどにも安心して使用できるでしょう。

 

ライオンかとりせんこうアソートパック

華やかなローズの香り、爽やかなリーフの香り、また天然の除虫菊成分と、3種類の蚊取り線香がセットになった製品です。
その日の気分で選ぶのも楽しいですね。

 

キャンプなどの屋外活動では、煙が広がりやすいものや他の害虫対策も考慮

キャンプや登山など、自然豊かな場所では、街中以上に蚊を始めとした害虫被害が気になりますよね。
特に危険度の高いアブやブヨも、蚊取り線香で避けることができるため、アブやブヨにも効果がある製品を選択すると良いでしょう。
また、屋外では、煙が飛散して、効果が弱まってしまう可能性があります。
よりパワフルに効果を発揮してくれる煙量が多い製品を選ぶ方が好ましいですね。

 

パワー森林香

アブにも効果を示す製品で、キャンプの際などに適した製品です。
専用の吊り下げ容器に入れて持ち運ぶことも可能であるため、登山など動きながら害虫を避けることも可能です。

 

アース極太虫よけ線香

煙の量を約3倍(メーカー比較)にすることで、屋外でもパワフルな効き目が期待できる製品です。
アブやブヨにも効果があり、農作業やガーデニングの際もおすすめの製品です。

インテリアとしての蚊取り線香

蚊取り線香は、蚊を駆除・忌避する目的をもって使用する製品ですが、専用の入れ物に入れることでインテリアの一部としても楽しむことができます。
最近では、デザイン性を重視した製品も多く販売されているため、室内の雰囲気を損なわずに使用することができますよ。

 

定番の豚タイプ

豚に見立てた蚊取り線香入れは「蚊取り豚」とも呼ばれ、昔からある定番の入れ物です。
どことなく愛嬌のある豚のフォルムに、懐かしさを感じつつ、昔ながらの蚊取り線香を楽しむことができるでしょう。

 

家の中のインテリア1(猫)

愛らしい猫の形の蚊取り線香入れです。
可愛いながらも、スタイリッシュな黒色であるため、どのようなインテリアにもすっきり馴染みますよ。

 

キャンプなど実用的かつ、見た目重視

屋外で使用する際は、風などで倒れにくい機能性はもちろん、見た目にもカッコイイおしゃれな製品です。
錆びにくいステンレス製ですので、アウトドア専用として長年にわたってご使用いただけるでしょう。

まとめ

蚊取り線香の基本的な知識から、シーン別のおすすめ製品、また蚊取り線香容器についてもご紹介させていただきました。
蚊取り線香はピレスロイド系という、人体に比較的害の少ない成分を用いながら、蚊に対して優れた効果を示すため、昔から現代に至るまで、長い間活躍している虫除け方法です。

現在では、花やグリーンなどさまざまな香りが付いた製品や、天然成分由来の製品があり、日常使いの場面でも、自分の好みに合わせた製品選びを楽しめます。
また、アウトドア専用の蚊取り線香も販売されており、蚊以外のハチやアブなど危険な害虫からも守ってくれる製品も販売されています。

しかしながら、呼吸器に疾患のある人に対しては控えた方が良いこともありますし、魚類や虫のペットがいる空間では使用はNGといった、デメリットもあるため、注意は必要です。
メリット・デメリットを理解して、昔ながらの蚊取り線香を楽しみながら活用し、暑い季節を快適に過ごしましょう。