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お薬コラム
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更新日:2025/07/10

もう再発させない!ヘルペシアクリームでヘルペス初期にすぐ対処する方法

「あ、また出たかも…」

 

そんな初期サインに気づいたらすぐ使いたいのが「ヘルペシアクリーム」。

 

市販で手に入るスイッチOTCの中でも、再発の早期対処に役立つ製品です。

 

この記事では、早期使用のコツや再発予防のポイントを、薬剤師の視点で詳しくお届けします。

薬剤師ライター クロロボ
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第1章:「あれ?ヘルペス?」進行ステージと初期症状の見分け方

「なんか唇がピリピリする」「乾燥じゃないのに、妙な違和感がある」――そんなとき、真っ先に疑いたいのが口唇ヘルペスです。

見逃してしまう人も多いんですが、この“最初の違和感”こそが対応タイミングのサインなんです。

 

単純ヘルペスウイルス1型(HSV-1)が原因

口唇ヘルペスの原因は、単純ヘルペスウイルス1型(HSV-1)というウイルスです。

一度感染すると、ウイルスは体内の神経節に潜伏し、完全に消えることはありません

風邪をひいたとき、寝不足のとき、日焼けしたあとなど、免疫力が落ちたときに再活性化して、再発を引き起こします。

だからこそ、毎回病院に行かなくても対処できる方法があると助かりますよね。

ボクも、寝不足が続くとピリッとくるときあるんだよね〜。あれ、けっこう焦る…!

 

ヘルペスの進行は3ステージに分かれる

ヘルペスは症状の出方によって、大きく3つの段階(ステージ)に分けることができます。

このステージを知っておくことで、「今すぐ塗るべきか?」の判断がしやすくなります。

 

ステージ1: 初期(前兆)症状

ステージ1:初期(前兆)症状

・ピリピリ、チクチク
・軽いかゆみ
・唇の違和感

これがいちばん最初に現れる症状です。

この段階で市販薬(スイッチOTC)を使うことで、ウイルスの増殖を抑えやすくなります。

「ヘルペスかも?」と気づけた人だけが、このタイミングでの早期対応ができます。

 

ステージ2: 水ぶくれ期

ステージ2:水ぶくれ期

前兆の数時間〜1日後、唇やその周辺に小さな水ぶくれが複数できてきます。

赤みや腫れを伴い、人によっては痛みや熱っぽさを感じることもあります。

この時期でも薬を使うことはできますが、ウイルスはすでに活発に増殖中

初期よりも治るまでの時間が長くなりがちです。

 

ステージ3: かさぶた期

水ぶくれが破れて、ジュクジュクした状態になったあと、かさぶたができて自然治癒へ向かう時期です。

ただし、この時点では薬を使っても治癒スピードにはあまり影響しません

また、ウイルスの感染力が残っている場合もあるため、家族との接触などにも注意が必要です。

 

「ピリピリしたら即対処」が鉄則!

口唇ヘルペスの市販薬は、「なんか違和感がある」「これ、あの感じかも?」と思ったその瞬間に使うことが一番効果的です。

このタイミングを逃すと、薬の効き方にも差が出ます。

スイッチOTCのように、再発時に自分で判断して使える薬はとても便利ですが、そのぶん“判断ミスが命取り”にもなります。

“早めに使う”って、シンプルだけどすごく大事なんですね。

 

「今すぐ使うべき?」を見極めるために

「市販薬を買ったけど、いつ塗ればいいのか分からない」と悩んでいませんか?

そんなときは、まず自分の症状がどのステージかを確認しましょう。

そして、もしピリピリ・チクチクの違和感が出始めたところなら、それがヘルペシアクリームを使うタイミングです。

判断が早ければ早いほど、治るまでの時間もグッと短縮できます。

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第2章:初期対応に効く!ヘルペシアクリームの使い方と注意点

「ヘルペスかも…でも病院行くほどじゃないし、薬ってどう使えばいいの?」

そんなとき、選択肢に入ってくるのが市販のスイッチOTC医薬品です。

中でも有名なのが、大正製薬の「ヘルペシアクリーム」

これはアシクロビルを5%含む第1類医薬品で、口唇ヘルペスの再発時専用の塗り薬です。

ウイルスの増殖を抑える働きがあり、できるだけ早く塗ることで症状の悪化を防ぐ効果が期待されます

“医療用と同じ”って、信頼できるポイントですよね。

 

ピリピリに気づいたら、すぐ塗る!

この薬が最も力を発揮するのは、症状が出る前段階=前兆期(初期症状)です。

「唇がチクチクする」「なんか違和感がある」そんなときこそベストな使用タイミングです。

アシクロビルは、ウイルスが体内でDNAを複製し始める前に使うことで、その増殖を抑える仕組みになっています。

だからこそ、水ぶくれが出る前の“初期”に塗ることで、ウイルスの勢いを封じ込めやすくなるというわけです。

水ぶくれが出てからでも使うことはできますが、効果を最大限に引き出すなら“前兆期”が鉄則です。

毎回ピリピリに気づくのが遅れてしまうのが悩みなんだよね〜。 “あれっ?”って気づいたときには、もうちょっと赤くなってたりして…。

 

正しい塗り方をチェックしよう

使い方はとてもシンプルですが、適切に塗ることが重要です。以下のポイントを参考にしてください。

・1日最大5回まで使用可(朝・昼・夕・入浴後・就寝前などがおすすめ)

・患部を石けんやぬるま湯で優しく洗い、清潔な状態にしてから塗る

・指で塗ってもOKですが、綿棒などを使うと衛生的

・水ぶくれ部分も避けずにしっかり塗布するのが基本

薬をたっぷり擦りこむのではなく、患部を薄く覆うように優しく塗るのがポイントです。

摩擦は避け、清潔な指や綿棒で、均一にのばすだけで十分な効果が得られます。

塗ったあとはすぐに手を洗いましょう。

ウイルスが他の部位にうつるのを防ぐ意味でも重要です。

塗るタイミングも、塗り方も、どちらも大事。ヘルペスケアは“ていねいさ”がカギですね。

 

どのくらいの期間、塗り続ければいい?

ヘルペシアクリームは、水ぶくれが乾いてかさぶたになるまでを目安に使います。

通常は3〜5日程度の使用で自然に治癒へ向かうケースが多いです。

ただし、5日間使っても症状がよくならない場合や、悪化している場合は、すぐに使用を中止して医師や薬剤師に相談しましょう。

市販薬はあくまで「再発時の初期対応用」です。

長期使用や症状の長引きは自己判断せず、専門家の診断が必要です。

かさぶたになるまでが目安なんだね!つい忘れそうだから、冷蔵庫にメモ貼っとこ〜♪

 

知っておきたい注意点

いくら市販薬とはいえ、使用には注意が必要です。以下は特に気をつけたいポイントです。

・目の周りや粘膜には塗らないこと(強い刺激や炎症の原因になるため)

・水ぶくれが破れていても使用OK(ウイルスの増殖を抑え、回復をサポート)

・チューブの共用は避けるのが無難(公式に明記はないものの、衛生上・感染予防の観点から、個人で使用しましょう)

また、塗っても症状が改善しない場合や、発熱やリンパの腫れなど全身症状が出てきた場合は、速やかに医師の診察を受けましょう

効果を高めたいなら、“早め・正しく・丁寧に”が基本です。決められた使い方を守ってくださいね。

 

メイクとの関係|患部には原則メイクNG

口唇ヘルペスが出ているときは、患部へのメイクは原則控えましょう

化粧品の成分が皮膚を刺激し、症状を悪化させたり治りを遅らせたりするリスクがあります。

どうしてもメイクが必要な場合でも、患部は避けるのが基本

できればノーメイク+マスクでカバーして、皮膚を休ませることを優先しましょう。

リップ塗りたい気持ちをグッとこらえるのが正解かも。

 

「すぐ使えること」と「使い切るタイミング」がカギ

ヘルペスは、「あっ」と思ったときの即対応がすべてです。

そして、適切なタイミングで使い始め、5日以内を目安に塗布を終えることが重要です。

ヘルペシアクリームは、病院に行かなくても初期段階でのセルフケアができる心強い存在

正しく使えば、症状を最小限で抑えられる可能性があります。

次章では、「じゃあ処方薬と何が違うの?」という素朴な疑問に、薬剤師の視点からお答えしていきます。

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第3章:病院の薬と何が違う?再発時に使える市販薬のポイント

「処方薬と市販薬って、どう違うの?」

薬局でもよく聞かれる疑問ですが、ポイントは“使える条件の違い”にあります。

ヘルペシアクリームは、スイッチOTCとして市販された医薬品で、有効成分は処方薬と同じアシクロビル5%

病院で処方される「ゾビラックス軟膏」などと成分・濃度は変わりません

でも、市販薬と処方薬には「誰が、いつ、どのように使うか」という明確なルールの違いがあります。

 

使用できるのは「再発時」のみ

ヘルペシアクリームは、口唇ヘルペスの「再発時のみ」使えるです。

これは、自分自身で「これは再発だ」と判断できる人を対象としているからです。

一方、病院では、医師が初発か再発かを診断できるため、初発・再発どちらのケースでも処方薬を使うことができます

症状の強さや部位によっては、内服薬(例:バルトレックス)との併用も選択されます。

ヘルペスの症状が初めて出た場合は、自己判断せず医療機関を受診しましょう。

 

処方薬は重症や広範囲の症状にも対応

市販薬はあくまで軽度〜中等度の再発を対象としています。

それに対して処方薬は、以下のような状況にも対応できます。

・初めての発症
・年に何度も繰り返す再発
・顔全体に広がるような重症例
・強い痛みや腫れ、発熱やリンパの腫れを伴うケース

このようなときは、市販薬では対応が難しく、医師の診察と処方薬の併用が必須となることもあります。

 

「市販薬でOKか」迷ったときの判断基準

次のような場合は、市販薬ではなく受診を優先するべきケースです。

・人生で初めて口唇ヘルペスが出た可能性がある
・年2回以上の頻度で繰り返している
・水ぶくれが広範囲に出て、痛みも強い
・市販薬を5日使っても改善しない

特に初発かどうか不明な場合は、市販薬の使用は避け、医師の判断を仰ぐのが基本です。

市販薬で対応するかどうか、迷ったときこそ“受診のサイン”。早めの判断が、悪化を防ぎますよ。

 

ネット購入のポイント|Amazonではどう買える?

ヘルペシアクリームは第1類医薬品に分類され、購入には薬剤師による情報提供と使用者の同意が必須です。

ただし、ネット通販ではサイトごとに確認の方法が異なります。

たとえばAmazonでは、購入時に

「この薬を過去に使ったことがあるか」

「再発かどうか」などの簡単な質問に回答し、使用上の注意を確認・同意することで購入が可能です。

チャット対応や電話確認などは不要で、購入者自身の申告と同意チェックのみで完了するフローとなっています。

 

成分よりも「使い方のルール」に注目を

処方薬と市販薬の違いは、中身よりも“誰が、いつ、どのように使うか”のルールにあります。

・市販薬は「再発時」に限って使用可能
・軽症で、自己判断できる場合には便利なセルフケアアイテム
・ネット購入も可能だが、使用歴や注意事項の確認が必須

一方、

・初めての発症
・重症化している
・長引いている/繰り返している

このようなときは、迷わず病院へ

市販薬と医療の上手な使い分けが、ヘルペス再発を最小限に抑えるコツになります。

まとめ|ヘルペシアクリームのポイント

・成分は処方薬と同じ(アシクロビル5%):ゾビラックス軟膏と同等
・使用できるのは「再発時」のみ:初発には使えない(医師の診断が必要)
・もっとも効果的なのは“ピリピリ”を感じた初期:ウイルス増殖前が勝負
・水ぶくれが出ても使用OK:1日最大5回、患部を清潔にして塗布
・使用期間の目安は5日間程度:改善しない場合は医療機関へ
・Amazonなどで購入可能:使用歴の自己申告と注意事項の同意が必要

ヘルペスは再発に気づいたら、すぐに対応することが大切です

市販薬は早く使えば使うほど効果が期待できる一方で、症状が強い・長引く・初めての発症などの場合は迷わず受診を

正しく見極めて、セルフケアと医療を上手に使い分けましょう。

 

【参考情報】
この記事の作成にあたり、以下の公式情報を参考にしています。
ご自身での確認や商品選びの際にご活用ください。
◆ メーカー公式製品情報
大正製薬|ヘルペシアクリーム 製品情報
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